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俺が愛した幻想郷
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第二十話 少女は直ぐ消える
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る藍さん。

「橙が度々お昼寝に使っていたよ?」

あ、なるほど。だから毎回この部屋で寝てたのね。癖なのね。
確かにこの部屋は日当たりが良い、昼寝には最高だろう。朝の日差しも十分に浴びれる。それも眩しくて鬱陶しいくらい。だって橙が勝手にカーテン開けるんだもの!

「呼び止めてごめんなさい」

「いいよいいよ。あと、女の子とか言ってたけど、なんかあったの?」

よかった、みかんで終わりにしなかった。なんか、また言ったらみかんで終わりにされると思って黙ってたけど。

「黄色髪の女の子だったんですけど… なんか、ひたすら俺を見てて」

「…お化け?」

「もしかして、怖がらせてます?」

「え、お化けとか怖くないの?」

「あんた妖怪だよな?」

「あ…」

コホン、と藍さんの必死の咳払い。

「他に特徴はなかった?」

藍さんは表情がとても変わるのです。突然にっこり笑ったと思ったら戸惑ったり、唇を突き出して考えごとしだしたと思ったら悲しそうな顔したり。
やっちまった、と思ったらにっこり笑いやがったり!

おっと、特徴特徴。

「爪がちょっと長くて… 八重歯もなんか鋭すぎた気が」

「飴食べさせたんだっけ?」

何か分かったように藍さんはそう聞いてきた。

「ええ、棒ごと食べてましたよ。お腹壊さないか心配ですよ」

と、ここで藍さんがニヤリと笑い、何かを企んでいる悪い笑みを見せた。そのまま、なるほどねぇ〜 と後ろを向いて帰ろうとした。

「ちょ、何がわかっ」

「琥珀、さっき渡したズボンのポケット」

食い気味に藍さんはそう言い、後は何も言わずに、洗濯カゴを揺らしながら部屋を去って行った。

ズボンのポケットって言われても…
さっき渡したズボンって、この洗ったやつだよな?

今履いているズボンは、前々から紫に頼んで元俺の家から持ってきて貰った物だ。お風呂から上がったらズボンとシャツが置かれていた。
もちろん、今着ているシャツもその置かれていたシャツである。

っと、そんなことはいいんだ。

渡されたズボンのポケットに手を突っ込む。何やら折り畳んだ紙…メモ用紙だ。

メモ用紙… メモ!? ちょっと待て。

急いで、慌てて、その四つ折りにされたメモ用紙を開く。中には小さな文字と大きな文字に分かれた文。番号毎に振り分けられたそれ。

「…そう言うことか。え、マジで!?」





■■■




「紫様〜!」

「何よ、今いいところなんだから…」

「うぉわ!? ビッグボス!? 生きてたんですかその人ぉ!?」

「そうみたいね… それで、要件は何?」

炬燵の上にゲームのコントローラーを置いた紫が、背後に立
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