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大統領の日常
本編
第三十七話 首都戦5
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ごろになったとき外から声が聞こえた。ロウルさんが来たのだろうと思いドアの方に向かうと外の声が聞こえてきた。

(ヴィーヘル男爵!許可もなしに押しかけられては困ります!)
ロウルさんの声が聞こえた。
(ラーテンダム公からの許可を取ってある。さっさと通せ)
(しかし、司令部の許可なしでは・・)
(黙れ!ラーテンダム公からの許可を取ってあるのだから問題ないであろう!)
(しかし、いかに上級大将の地位にあるラーテンダム公の許可を得たといっても軍の規則は順守していただかなければk・・ぐっ・・・)
ロウルさんが話し終わる前にゴスッっという音が聞こえた。ロウルさんが殴られたのだろうと思った。私とプリンツは怖くなって奥の部屋に閉じこもった。
(平民ごときが門閥貴族たる私に差し出口を叩くな!)
背中から怒鳴り声が聞こえる。私は耳をふさいで走った。
(・・・・・)
(この部屋だな?)
(・・・・はい・・)

ドアの開く音がした。私はプリンツを抱きしめながら床にうずくまった。
足音が近づいてくる。少し上を向くと、そこには数人の中世の貴族服を着た男が数人たっていた。

私とプリンツは貴族服を着た男たちに連れて行かれ、そこでいろんな実験させられ、その結果から艦娘の建造などが出来るようになってしまった。
最終的には336隻の艦娘が建造され、その一部は貴族たちの慰み者として度々宿舎から連れて行かれた。

そして10月8日。
艦娘300隻からなる大艦隊が反乱軍(帝国ではロンディバルトの事を反徒と認識しているらしい)のラブレンチヤというところ出撃した。

プリンツ、レーベ、マックスといったドイツ艦。リットリオ、ローマ、ジュゼッペ、ピエモンテといったイタリア艦。そして扶桑型、葛城、そして金剛型4隻といった日本艦の混成艦隊。装備は建造時に持っている装備だけでほとんどの子は訓練も何もしていないレベル1の状態だった。

勝てるはずがなかった。ただ数が多いだけの艦隊で勝てるはずがなかった。私がプリンツと変わっていれば彼女は死なずに済んだ。貴族たちを説得して止めさせることだってできた。なのに私は何もできずただ見送ることしかできなかった。

・・・もう私は生きている自身がない・・・。


でも死ぬ前に、死んでいった仲間の敵を討つ。
私は明石さんにひそかに鋼材と弾薬を渡して武器を作ってもらった。
私たちの艤装は出撃する直前に渡され、他のときは使うことは許されていないのだ。

外から足音が聞こえた。貴族たちがまた来たのだろう。
私は隠してある銃を手に持った。弾は5発。一発は自分が死ぬためにいるから4発。

足音が聞こえなくなった。そしてその数秒後扉が開かれた。
私は銃を構えると、震える手を等にか押さえてトリガーを引いた。

BA
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