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大統領の日常
本編
第三十七話 首都戦5
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てるんだろう・・・


2か月前、私とプリンツの二人は海の上にいた。
海の上に浮かんでいるのではなく、艦の艦橋にいた。
艤装と同じように妖精さんもいた。

私はふとここに来たことがある気がした。何もない海のど真ん中なのになぜかそう思えた。
プリンツとともに東に進むとそこはフランスのブレストとほぼ同じ地形があった。

そう、私がいたのは私が艦だった頃に沈没した場所。フランスのブレスト西方650キロメートルだった。

なぜこんなところにいるのかはわからないが、とにかくアドミラルのいる日本に向かうことにした。
でも燃料はあまりなく日本まで行ける分がなかったので、日本の同盟国であるアメリカによって何とかして燃料を補給することにした。


低速で航行したので時間がかかってしまったが、ようやくアメリカ本土の近くまで来た。

「姉さん、前方に感あり。数は3、高速艦艇みたい」
私はたぶんアメリカ軍の警備艦隊だろうと思い、素直に動力を停止した。

10分ほどすると警備艦隊が到着して、接舷許可を求めてきた。
下手に断ると砲撃してくるかもしれなかったので許可した。私は出迎えるために甲板まで出て行った。

甲板で待機していると接舷した船から十人ほどの兵士が乗り込んできた。
私は挨拶をしようと近づいたが、挨拶をしようとした瞬間銃を突き付けられた。
「!?待って!私たちは敵じゃないわ!私はビスマルク、日本横須賀鎮守府所属の艦娘よ!」
私がそう叫ぶように訴えると兵士たちが困惑した表情をした。この世界で艦娘を知らないはずはない、民間にも広く伝わっているはずだった。
相手の指揮官と思われる人が”とにかく事情を聴くから一時的に拘束させていただく”と言ってきたので、仕方なく従った。

私とプリンツは、港に着くと司令部と思われる建物のすぐ近くにある宿舎に軟禁された。そして私たちは驚愕の事実を知った。今は西暦2115年で既にアメリカも日本という国も存在せず、世界は主に今私たちがいるガルメチアス帝国と、民主共和制ロンディバルト帝国の2国に分かれて戦争をしているということだった。つまり私とプリンツは未来に来てしまったのだ。
最初にあった指揮官はエリク・ロウルという人だった。その人は私たちにとてもよくしてくれた。宿舎の部屋を私たちのために用意してくれたり、食事などもしっかりと出すように取り計らってくれた。

そんなことで1週間が過ぎたその日。私とプリンツは部屋でこれからどうするか考えていた。
アドミラルのいる日本はもう存在せず、そもそも100年経った今アドミラル自身が生きているはずもない。このままここでお世話になることも考えたが、私たちは解体され普通の人間にならない限り年をとることはないのでやめた。他に妙案も浮かばないまま2時間が過ぎ、昼
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