暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
sts 19 「時が流れても……」
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だろうが」
「あはは、まあそうやな。でももう少しだけ待っといて」

 そのように言うのは、もう少しでデスクワークが一段落するからなのか。はたまたティアナがこの場に到着するからか……。
 などと考えていると、ティアナが部隊長室に到着した。彼女が中に入ってくると、はやては呼び出した理由を説明し始める。
 ティアナの呼び出された理由は、やはり将来執務官になったときのことを考えて、お偉いさんの前に立つことを慣れさせようと思ったらしい。
 はやてが言うには今日会う相手はクロノという話だ。俺は全く緊張しない相手だが、彼は執務官資格持ちで次元航行艦の艦長。そして六課の後見人でもある。ティアナからすれば充分に緊張する相手だろう。
 もしかすると、今日俺が付き添いをさせられるのはティアナのフォローも入っているのかもしれない。まあ彼女が同行を拒む可能性もあるのだが……。

「どうやティアナ、一緒に来るか?」
「はい、ぜひ同行させてください!」

 当然こうなるだろう。まあティアナの性格から考えれば、これといって何かやらかす心配はないから大丈夫だろう。

「ところで……」

 ティアナの視線は俺へと向く。彼女のように他の人間にも聞こえるように呼び出されたわけではないので、別件で呼び出されているのでは? とでも思ったのかもしれない。

「あぁ、ショウくんは私の付き添いみたいなもんや」
「なるほど……はやて部隊長はショウさんのこと信頼されてるんですね」
「なのは隊長やフェイト隊長よりも少しばかり付き合い長いし、魔導師としての力量も隊長達に負けてへんからな。まあクロノ提督とショウくんが仲ええから連れて行くってのも理由ではあるんやけど……」

 仲が良いという理由だけで連れて行くわけがないだろう。俺達はまだ若いとはいえ、もう子供としては扱われなくなってきているのだから。
 まあそれと非常事態に備えての保険ってところか。前に俺はロングアーチの副隊長みたいなものだって言っていたし、カリムの予言のこともある。
 ティアナの居る前で深い話をするとは思えないが、何にせよ連れて行かれるからには理由があるはずだ。とはいえ、彼女の居る前でそこに触れるのは悪手だろう。

「最大の理由は他の隊長陣よりも暇そうだからか?」
「もう、何でここでそんないじわるなこと言うかな。ティアナに誤解されたらどうするんや」
「え、あ、いえ、その誤解とか全くしてませんから!」

 俺もはやても冗談のつもりで言っているのだが、慌ててしまうあたりティアナは真面目だ。いや、話すようになってからの期間や立場の差を考えると当然かもしれない。スバルでも似た反応をしていた気がするし。

「ティアナ、俺達相手にそんなんだと持たないぞ。もっと気楽に行け」
「気楽にって……できるわ
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