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黒魔術師松本沙耶香 魔鏡篇
6部分:第六章
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いるというネッシーを見られる可能性の方が高いのかも知れない。
「その場合は」
「ではこの朝食は」
「私のコックの方です。女性の」
「日本人なのね」
「はい、日本人です」
 まさにその通りだという。日本人のコックが作ったものだというのだ。しかも女性のだ。
「何人か来て頂いています」
「わかったわ。いい腕をしているわね」
「有り難うございます。シェフ達の方々も喜びます」
「ただ。随分と力の入った朝食ね」
「私は朝食に最も力を入れたいので」
 だからだという春香だった。
「それで」
「それでここまで豪華なのね」
 トーストも四枚あるしソーセージやハム、それにサラダもかなりの量だ。当然フルーツもだ。そのかなりの量を食べながらの言葉だった。
「成程ね」
「勿論昼も夜も食べます」
「三食必ずなのね」
「食べます。それが一番身体にいいですので」
「わかったわ。では私もね」
「ワインはもう一本いりますか?」
「いえ、今はいいわ」
 いいというのであった。

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