俺は愛せる? 幻想郷...
式神の力ってすげぇ...
第十九話 少女にはキャンディを
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藍さんに聞くため、少女を残し、部屋から出ようとした。
あの大きさのキャンディだ。増してやあの子には大きいし、時間稼ぎにはなるだろう。
そう思い、一度少女を見る。
「はぃ!?」
少女はキャンディをもう食べ終わっていた。あの最初のときのように、ひたすら俺を見つめている、が、心成しか少し優しい目だ。
ちょっと待て。
「お前、キャンディの棒どうした?」
少女の周りを見てもない、足りない、絶対に残るはずのキャンディの棒が。あの、プラスチックに見えて、ずっと舐めてると紙みたいに溶けて口の中に残る、プラスチックに見せかけのあの紙の棒がないのだ。
少女はキョトンと俺を見たあとに、小さな口を大きく開き、人差し指で横に広げた。
「食った…のか?」
目を見開いて俺がそう言うと、少女は一度口を閉じ、人差し指で横に広げ、八重歯を見せつけるようにして、口だけニヒッと笑って見せた。
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