第十幕その四
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「これからね」
「それじゃあね」
こうお話してでした、まずは朝御飯を食べる一行でした。
その茶卵とお饅頭を食べてです、そしてでした。
神宝はにこりと笑ってです、こう魔法使い達に言いました。
「このお饅頭にです」
「茶卵がだね」
「中国でよく食べられる朝御飯なんです」
「お粥と並んでだね」
「あと麺もですね」
神宝はカエルマンにお話しました。
「よく食べます」
「朝からしっかりとだね」
「食べてます」
それが中国人だというのです。
「やっぱり食べないと」
「そういうことだね」
「じゃあ朝御飯を食べたので」
「出発だよ」
「わかりました」
こうしてでした、皆は立ち上がってテーブル掛けとテントを収めて歯を磨いてお顔も洗ってでした。さらに北に進みました。
周りは次第に仙人がいる、水墨画の様な素晴らしい景色の山々の中に来ました。高いお山の周りに薄い雲があって輪になって覆っています。
その奇麗な風景を見てです、神宝は言いました。
「こうした場所なら」
「青龍がいてもなのね」
「うん、不思議じゃないというかね」
こう恵梨香に言うのでした。
「こうした場所こそね」
「青龍さんがいる場所ね」
「玄武さんがいてもね」
それこそというのです。
「相応しい場所だよ」
「白虎さんや朱雀さんもだね」
ジョージは自分から神宝に聞きました。
「いても」
「そう、四霊獣がね」
「いても不思議じゃない場所だね」
「こうした現実にあってそうでいてなさそうな」
「そうした場所にこそ」
「いるんだ」
それこそというのです。
「だから行こう」
「さて、ここの何処にいるのかな」
カルロスは額に手をかざして遠くを見る様子になっています。
「一体」
「青龍さんはとても大きいのよね」
ナターシャは青龍の大きさについてです、神宝に尋ねました。
「他の四霊獣さん達も」
「そうだよ、それこそ僕達の世界のビルよりもね」
「それだけ大きいのなら」
「すぐに見付かるね」
「そう思うけれど」
「うん、僕もそう思うよ」
カエルマンも言ってきました。
「ここまで来たら青龍さんを見付けることはね」
「簡単ですね」
「うん、そうだと思うよ」
「それじゃあ」
「少し嗅いでみるよ」
カエルマンはここでお鼻をくんくんとさせました。
「青龍さんの匂いをね」
「わかるんですか?」
「犬の鼻もいいけれど蛙もなんだ」
お鼻がいいというのです。
「だからね」
「今ここで嗅がれて」
「探してみるよ」
実際にカエルマンはお鼻をもうくんくんとさせています。
そして暫くしてからです、皆が今いる場所から北北西の方角の山と山の間を指差してそうして言いました。
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