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黒魔術師松本沙耶香 魔鏡篇
27部分:第二十七章
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ええ、ではまたはじめるわ」
 闘いは今は一時中断していた。だがそれも終わりだった。
 動いたのは沙耶香だった。その咲き誇る薔薇達の花びらが一斉に舞った。
「行くわ」
「薔薇の花びらが」
「無論只の花びら達ではないわ」
 沙耶香はそれをすぐに否定してみせた。技を放ってからだ。
「只のね」
「そうね。魔性の花ね」
「貴女と同じく私もまた。魔性の中にいるわ」
「だからこそなのね」
「そうよ。だからこそ私の花も」
「魔性の中にいる」
 そうした意味では二人は同じだった。魔の中にいるという意味ではだ。

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