暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第165話 現実世界と仮想世界
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と?》とか何とか、行く場所はどこがいい、とか…… いろいろと、きいて……」
「ぁ……」

 玲奈はその隼人の言葉を聞いて一瞬頭の中が真っ白になった。
 確かに、これまでは行きたい場所を玲奈から言って……が多くて、隼人は喜んで一緒に来てくれて。

 それが多かった、気がする。だから。

「うれしい。嬉しいよ、隼人君。……ありがとうっ」

 だから、玲奈は笑顔でお礼を言った。今日一番だって、思える笑顔で。

「な、ならよかった。……わからない事はまだまだオレの方が多い、よ」

 隼人は顔を紅潮させながら、そう言っていた。
 玲奈は、そんな隼人の表情を見て、改めて戒めの様にさせると同時に、強く思う。……そう、彼は凄い人だけど、自分達と何ら変わらないんだ。
 皆と何ら変わらない男の子、そして。

「行こっ! 隼人君っ」

――……自分が大好きな男の子だ。


「……ああ!」

 隼人もしっかりと玲奈の腕をとり、この動物園へと入っていった。



 この動物園ではやっぱりパンダだろう。大人から子供まで皆、大好きだ。そして、タイミングの良い事に、パンダの赤ちゃんも見る事が出来た。笹を食べている姿も愛らしい。子供を見る親も同様に。

 いつか自分達にも、子供が。……ユイの様な可愛い子供ができたら、家族が増えたら、と玲奈は考えてしまい、そして顔を真っ赤にさせたのはまた別の話。

 丁度、隼人は見てなかったから、玲奈にとっては良かった。

 パンダ以外にも、シロクマやヒグマ。迫力満点で、思い切り目の前に仕切ってあるガラスに体当たりをされた時は、本当にビックリした。思わず隼人に玲奈はしがみついた程に。

 なんだか、とても微笑ましい、って思われたんだろう。暖かな笑顔に囲まれた。

 その前は、『学生が学校をサボってデートか?』と 2,30代のカップルに言われたりもした。理由をちゃんと話しても、信じてもらえずに注意されてしまうかな?と思ったけれど、自分達も若い頃は、学生の頃は〜と、何やら勘違いをされたままで盛り上がったのだった。

 そして別れる時、今という時間を大切に、と言われた。

 そのことをしっかりと胸に刻む2人だった。



 上野動物公園を思う存分楽しんだ後。

「もうそろそろ出ないとな。ここは17時までだから」
「そうだねっ」

 興奮冷めやまぬままに、名残惜しさも残ったけれど、2人は動物園を後にした。

「2人でくるのも、楽しかったけど 今度は皆とも来たいね?」
「ああ、そうだな」

 隼人も頷いた。皆というのは、リズやシリカ、アスナ、キリト達だ。リズやシリカからは、色んな意味の篭った眼差しを向けられるだろう。けれど、2人はそんな事判ってない。
 純
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