暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第164話 何よりも安全第一で
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響を与えるのなら、心臓ではなく脳だ。……心不全と結論つけていると言う事は、脳に異常はなかったんだろう?」
「なるほどね。流石リュウキ君。着眼点が素晴らしいし、早い。……その通りだよ。まっさきに検証した。ナーヴギアは、もう廃棄処分の対象だから、有り得ないし、そもそも、アミュスフィアは、安全性が第一で売り出していると言う事もあって、脳を壊す程の電磁波は出せない設計なんだよ。あの機械が出来るのは、五感の情報をごく穏やかなレベルで送り込むことだけ。……その点は間違いないことは知っているだろう? 君なら」
「………」

 アミュスフィアの安全性に関しては、よく知っている。そもそも、それを確認する事が、あの世界に行く事の最低条件だったからだ。記憶を失っていたあの時。綺堂が徹底的にそれは調べた。間違いなく安全である、と言う事だ。

「安全性については、オレもよく知っているよ。それに、原因系についてだけど、今も色々と考えてみているけど、どれも無理がある理論だ。五感の全て。触覚、味覚、嗅覚、視覚、聴覚。……そのどれを考えても アミュスフィアの安全装置が働く前に心臓を止めかねない威力を発揮する代物を人間がだせるとは思えない。超自然現象でもない限り。……でも、このデジタル世界に置いて、そんなオカルトな話はナンセンスだ。殆どが科学的に解明されてるモノばかりだし」
「あー、そうだったね。確か5〜10年前だったかな? 結構有名な霊能なんらた、って人が 詐欺で捕まったしね。いやぁ、あれ聞いた時は冷めちゃったよ、ほんと」

 菊岡は笑いながらそう言っていた。


 そしてリュウキとは、細かに議論をつづけた。

 触覚なら、鳥肌が立つ様なモノ、一般的には無数の虫が足元から這い上がってくる様な現象。でも、それは無いとスッパリ言い切った。悪寒レベルだし、以前の世界で知り合いがそれ以上の不快感を仮想世界で味わったけど、無事だった、とリュウキは言っていた。粘液まみれのイソギンチャクモンスターに全身を絡み取られたのだ。鳥肌が立つと言うレベルでは、ムシなんか可愛いものだろう。……人其々な部分はあると思うが、そんな事で一々心臓が止まってしまえば、今ごろ死体の山が生まれている。


 そんな感じで、全ての五感、アミュスフィアがプレイヤーに伝えている全てを議論したが、不可能だという結論に至った。


「……と、これまで色々と話したけど、もうこれ全部検証はしているんだろう? 机上の論じゃなくて」
「ま、まあね。でも やっぱりリュウキ君の意見も聞きたかったんだよ。君やキリト君の意見は本当に刺激的で、脳が活性化されそうだ、と思うくらいだからね」

 菊岡の表情の奥を読んだリュウキ。足を組み替えて、菊岡をまっすぐに見て言う。

「それで。さっさと本当の本当の本題に入っ
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