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黒魔術師松本沙耶香 魔鏡篇
24部分:第二十四章
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けれどね」
「それはしなかったのね」
「そうよ、芸がないと思ってね」
 だからしなかったと。笑みをそのままにしての言葉であった。
「それは止めたのよ」
「それで氷だというのね」
「正確には色ね」
 今度はそれだというのである。
「色を考えてのことになるわね」
「紅に蒼」
「そう、それよ」
 具体的にはそれであるというのである。

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