暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
Extra Edition編
第162話 終わらない冒険
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「座標はこの辺の筈なんだけどな……」

 自身の位置が正確に表示されているマップの現在置情報を確認し直した。確かに間違いなかった、が周囲の海には何もない。

「お? あれじゃねえか?」

 周囲を見回していた時、再び不死鳥の如き復活を果たしたクラインが指をさした。そこは広大な大海原に一点の光点があった。青い海の中で光るそれは、昼間だというのに、はっきりと分かる。

「間違いなさそうだな」

 リュウキも頷いた。そして、全員が確認して、頷いた。

「よし、それじゃあ 水の恩恵(ウォーター・ブレッシング)の魔法を掛けるね」

 アスナはそう言うと、詠唱に入った。その魔法効果は水中での支援魔法。通常では、水中で行動するのには制限がある。現実世界と同じで、酸素を取り込まないと行動など出来ないのだ。……が、アスナの魔法を付与すれば、全員がウンディーネと同じ効果を得られ、水中での探索が可能になるのだ。

「あ、私も。何があるか判らないから取り合えず、戦いの歌(バトル・カンタービレ)、しておくね!」

 レイナはそう言うと目を瞑り、皆に向かって歌を披露。

 これは、音楽妖精《プーカ》固有のスキル。

 様々な効力のある歌を歌い、楽器を奏でる事で付与する事が出来るのだ。魔法と違う点は、マナ・ポイントを使用しない事。

 発動時間短縮等がある。

 ……が、そのアドバンテージがあるからか、勿論魔法程は強力なものは無いし、持続時間もそんなに長くない。故に適材適所な所もあるのだ。

「レイナさん……、お歌、上手です……」

 シリカは羨ましそうにしながらも、聞き入っていた。何度か聞いた事はあり、最初の内は恥ずかしそうにしていたけれど、今じゃ立派な歌姫だ。他の皆も同じ意見である。

「よしっ」

 レイナは、全員にバフ効果。攻撃・防御値上昇した事を確認すると頷いた。これで、準備は万全だ。

 キリトは頷くと、一気に海へとダイヴ。それに続いて皆も飛び込んでいった。ただ、リーファだけは、まだ表情が硬い。ここから先は、もう足の届かない水だけの世界なのだから。

 まだ、心の準備が万全ではなかったのだ。

 ……それでも、彼女は気合を入れようと、己を鼓舞するかの様に、両頬をぱちんっ!と叩いて、最後尾で飛び込んだ。

 海の中、それも空に優らぬとも劣らない神秘の世界だった。

 海のブルーの色が辺を染め、そして 無数の小魚の群れはまるで、リズムを奏でながら踊っている様にも感じ取れた。

 だけど、リーファはそれどころではない。

「っ〜〜……」

 ぎゅっと、目と口を閉じ必死に足をバタつかせながら先へと進む直葉。仮想空間で、息を止める必要は基本的には無い。例え、海であろうと宇宙であ
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