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ソードアート・オンライン〜Another story〜
Extra Edition編
第162話 終わらない冒険
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いずれ全ての海と空を支配する御方のもの。……この場ではなく、新たな御母座へと移さねばならんのでな。……返してもらうぞ」
リヴァイアサンは、そう言うと掌を向けた。すると、アスナの腕の中にあった大きな卵は、まるで泡の様に消え去り、そして今回のクエストリーダーであるキリトの前に、ウインドウが現れた。それは、クエストクリアの表記。
「……これでクリアなのか? オレにゃ何が何やら……」
クラインも腑に落ちない決着に頭を傾けていた。
「あたし、あのおじさんとタコの会話、全く理解出来なかった」
「そうだな。リュウキはどう思う?」
「ん……、わかったよ」
リュウキの言葉に皆が、『ええ!』と驚きの声を上げつつ視線を集めた。たったあれだけの会話だけで判ったのか?と。驚いている皆を見たリュウキは軽く笑う。
「楽しみはこれからだ、と言う事が判ったんだよ。……これには先がある。そうだろう? 海の王」
リュウキの言葉に、皆毒気抜かれてしまったのか、『なーんだ』と言わんばかりの表情をした。だが、NPCであるリヴァイアサンは、リュウキの言葉を理解したようで、直に頷いた。
「その通りだ。……じゃが、今は何も知らなくてもよい」
「ああ。……楽しみは取っておくさ。なぁ? 皆」
リュウキが振り返ると、皆笑っていた。
「なーんだよ。おりゃてっきり、なぞは全部解けた〜! って思ってたのによ? 結局なんにもわからず仕舞ってか?」
クラインは、ため息を吐きながらそう言う。
「判らない事が判ったんだ。それで良いじゃないか」
「はぁ、リュウキ?それ、屁理屈って言わない?」
リズも呆れていた。だけど、レイナは笑っている。
「でも、リュウキ君らしいっ!……そう言われると、私も楽しみになってきたよ。まだまだ、世界は広がっていくんだ、って思ったらさ」
いつか、形容した宇宙誕生の混沌。その一端に立ち会っていると思えば、本当に楽しみだ。大切な皆と一緒なら、どこへだって行けるんだから。
「そうだね」
アスナも頷いた。レイナが考えている事、判った様だ。
「ピナも、あの卵のコと仲良くなれるかもしれないよ?」
「きゅるる〜!」
「そりゃ、無理でしょ。ぜ〜んぶを統べるカミサマなのよ〜? ピナ、ぱくっと食べられちゃわない?」
「そ、そんな事ないですよっ!!」
「きゅるる……」
楽しそうに話す面々。
「やれやれ、でも漸く終わったな。まぁ、ここから帰るのが残ってるが」
エギルは、首を回し、肩を回し、力を抜いていたその時だ。
「案ずるな、地上の妖精達よ。儂が其方達の国まで送っていこう」
リヴァイアサンからのまさかの提案だった。一体どうやって、送るのか?
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