暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
Extra Edition編
第161話 Debriefing vol.5 & クジラに会いたい
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いもので20mを超す。4m以下ではイルカに分類されるらしいから……、確かに」

 ユイらしい論理的な考え方である。確かに、あの湖にそれだけのモンスターが生息していたら、あっという間に得物がいなくなり……、いや、 ゲームの世界での話だからおいておくにしても、大体大きさから考えたら間違い無いだろう。そもそも、大きすぎたら身動きが取れそうにない。

「って、まってよっ! リュウキ君、ユイちゃん!」

 レイナは、そんな事よりも気になる事があったのだ。ユイの鯨発言の事。これまで、そんな話はした事無いし、見に行った事だって無いから。
 アスナも同様だったようで。

「そうそう、ユイちゃんは鯨を見た事あるの?」

 やや驚きながらそう聞いた。ユイは、返答に少し困った表情を見せると。

「……いえ、数値データと映像データで、大きさを想定しただけです。私は、パパとママ、お兄さんお姉さんの様に現実世界で実際に見る事は出来ませんから」
「……そっか。そうだよね」

 アスナはそれを聴いて、ユイの肩に優しく手を触れた。

「アルヴヘイムに鯨がいれば、ユイちゃんも見られたのにね」
「大丈夫だよっ、お姉ちゃん、ユイちゃん」

 レイナは、ひょこっと顔を出すと。

「だって、この世界の海は、とーっても広いんだから。鯨だってきっと直ぐに来てくれるよ」
「……本当ですか?」

 ユイは、レイナに聞き返した。それを聴いて、レイナはリュウキをチラリと見て、頷いた。アイコンタクト、だ。

「うんうん! きっと、だよ。だから、皆で見に行こうね? 鯨がやってきたらさ?」
「そうだな。皆で見に行こう」

 レイナとリュウキの言葉を聞いて、ユイに笑顔がまた戻った。

「……はいっ!!」

 ユイはレイナの言葉で、完全に笑顔に戻った。そして、レイナはアスナにウインクをする。ユイには笑顔が似合うから、あまり困らせたり、悲しませたりはさせたくないから。それは、アスナも同じだ。
 レイナに、ニコリと笑って応えた。

「でも、びっくりするわよ? 鯨ってね、とーーっても大きいんだよ? それに、海中からどーんとジャンプもしたりして「ああっ!!」って、なにっ!!」
「どうしたの?」
「なんだ? 主の姿を思い出して、思い出し驚きでもしたのか?」
「違うって!」

 キリトの突然の声に驚いて視線が集まる。

「聞いた事があるんだ。……確か、シルフ領の南の方で、鯨が出てくるクエストが見つかったって」
「……初耳、だな」
「ああ、リュウキはイン出来てなかった時に、エギルに聞いたんだ。情報自体が少ないから、仕方がないな」

 基本的に、当たり前だが知らない情報は知らないし、即座にサーチできる様な万能コンピュータの真似はリュウキには出
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