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ソードアート・オンライン〜Another story〜
Extra Edition編
第161話 Debriefing vol.5 & クジラに会いたい
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の活が無かったら、あそこで諦めてましたよ。それに、SAO時代でもしていた無茶な行動もして助けてくれました」
「無茶な行動?」

 キリトは苦笑いをしながら菊岡に説明をした。それは、敵の増悪値を全て自分に向ける狂気の手。あらゆる敵の目を自分自身に向ける自己犠牲と言ってもいい手だ。

「そ、それは……。随分と無茶をするんだね、リュウキ君……」

 菊岡もやや驚きの表情を浮かべながらそう言っていた。今回のALOだけならまだしも、己の命が掛かっていたあの世界、SAOでもしたのだから、驚いても不思議じゃないだろう。

「いや。……ただ、オレは諦めた表情なんか、みたくなかったからと言うだけですよ」

 リュウキは、視線を外しながらそう言っていた。やはり、思い出したら恥ずかしいのだろう。2人を守る為に、キリトとユイを守りたかったから。だけど、それを考えてしまうと……照れてしまうのだ。


 本当にいろんな意味で凄い男だと、菊岡はあらためて感じていた。


 そして、本当に仲が良い……、いや 強い絆で結ばれているんだと言う事も。






「さて、次だけど……君達は 最終的には世界樹の上へと到達した。……でも、そこには妖精王オベイロン事 須郷。そしてもう1人の重力の支配者、グラビドン事 狭山がいた。……普通に考えたら、プレイヤーの君達がゲームマスターである須郷や狭山に勝てる道理はないだろう。……それに、システムをも打ち破れると言われているリュウキ君でも、その才を知っている筈の狭山が対策をしてない筈もないと考えられる」

 菊岡はそう言っていた。ALOの世界での戦いの最終局面。

――……邪悪な2人の男に、神を冠する2人の男にどうやって抗い、打ち破ったのだろうか。

 それも訊きたかった様だ。

 キリトは、目を瞑った。当時の事を思い返しただけで、腸が煮えくり返る思いだ。アスナを縛り、傷つける須郷の姿。レイナを盾にリュウキを押さえ付ける狭山。その2人の事を思い返しただけで……本当に殺意さえも芽生える。


 そして、リュウキも同じ想いだ。

 あの最終局面。
 確かに、自分も上へと行きたかった。全ての答えがこの上にあると確信したから。だが、それをさせないのが無数のガーディアンの存在だった。だから、リュウキはキリトに全て託したつもりだった。先に世界樹の上へと上がらせ、そしてその間、敵の全てを抑えるつもりだった。

 そんな時、世界が淡い光に包まれた。周囲の色彩が消え去りただ、真っ白になった。

 ……その先は真っ白な地獄だった。覚えがある光景と大切な記憶の中の人。全てが始まり、そして終わった場所。

 サニーの姿と、あの男の姿。

 そして……レイナの姿。



――……それは
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