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ソードアート・オンライン〜Another story〜
Extra Edition編
第160話 Debriefing vol.4
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それは、キリトが現実世界に帰って暫くしてから。
……否、キリトは現実世界に帰ってから直ぐに、探し続けた。
満足に動けない身体を引きずって。それはあの時の約束を果たす為、最愛の恋人であるアスナを探す為、親友のリュウキ、アスナの妹のレイナ、あの世界で共に戦ってきた戦友達皆を探す為に、奔走し続けた。今日、目の前で話を聞いている男 菊岡の手を借りアスナの元にたどり着く事は出来た。
……だが、本当の意味で彼女に会う事は叶わなかった。
何故なら、彼女は眠ったままだったから。あの世界から、解放されなかったのだろうか、彼女はその美しい姿のままで眠り続けていたのだ。その傍らにはレイナの姿もあった。キリトと再会した時、レイナは涙を流した。目に光が強く宿った。
そう、奇跡は起きる。
それを強く、強く信じる事が出来たんだ。絶対に彼も無事だと。この世界の何処かで帰ってきてくれているんだと。2人は強く信じる事が出来たんだ。そして、アスナもきっと直ぐに目を覚ましてくれる……と。
でも、それでも、現実は甘くない。
彼の事……、リュウキの事を探す日々が続いた。でも、どうしても彼の事だけは判らなかった。……大人たちの力をもってしても、不可能だと言われた。日に日に、無力感が見にまとわりついてくる。
そして、アスナもまだ眠り続けている。
彼女を前に、キリトは涙を流した。
自分は何も出来ない、と。戻ってきて、弱虫になったと。
『……アスナとリュウキ……ずっと2人に支えられ続けたんだな…』
そう強く思ってしまった。
自分1人では何も出来ない無力な子供だと嘆いてしまった。
でも、レイナは首を横に振って否定をしてくれた。弱っていた自分を支えてくれたのが、彼女だった。
丁度彼女もアスナの病室に来ていて、……いや 殆ど毎日のようにアスナの元に来ていたんだ。レイナも、キリトの様に毎晩の様に毎日の様に涙を流し続けている。
最愛の人と親愛の人。
両方を同時に失ってしまったも同然だったからだ。
レイナの事を、自分の事よりも心配するキリト。……レイナは自分以上に苦しんでいるから、キリトは心配していたんだ。
だけど、レイナははっきりと答えた。
『まだ……お姉ちゃんも、リュウキ……隼人君も、大丈夫なんです。私は諦めませんよ』
そう言って、強く頷いた。
頑張らないと、2人に合うことが出来ないんじゃないか、と。まだ、目元は赤くなっているけれど、決して諦めないと言う決意がその表情に現れていた。
キリトはレイナからも、力を貰えたんだ。だからこそ、自分自身も絶対に諦めないと言う気持ちを改めて強く持つ事が出来たんだ。
決意を胸に、前へと歩いている2人に暗
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