暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
Extra Edition編
第159話 Debriefing vol.3
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た事だったから』と言っているように見えた。

「えっとね……、私がちょっとミスをしちゃって、お姉ちゃんの足を引っ張っちゃったんだよ。だから、自分を見つめ直す為に、お姉ちゃんとは少しだけ、別行動をとってたんだ。勿論、安全最優先で、ね?」
「あー、成る程」
「流石ですねー。アスナさんもレイナさんも真面目です」
「うん」

 レイナの言葉にリズ達は皆納得したようだ。それを見たレイナは、にこりと再び笑ってアスナに合図を送った。アスナも『ありがとう』というように、笑って返す。

「それでね、あの頃の私の頭の中にあったのは、攻略の事 家族であるレイの事、それくらいしか考えてなかった。でも……」

 アスナは思い浮かべる。

 当時は、ただのゲームの世界。

 全てがまがい物、偽物だと割り切っていた。

 そんな中で、キリトがくれたそれは、本当に美味しいと感じた。甘い香りと味が口いっぱいに広がる、黄金に輝くクリーム。

 この世界で生きる喜びを初めて教えてくれた人だった。


 そして、皆が迷宮区攻略に血眼になっている時に昼寝をしていた時の事。

 ……本当に気持ちが良かった。アインクラッドで最高の気象設定。横で寝てみると……本当に。時間を忘れられる程に……。

『オレ達が生きているのはこのアインクラッド』

 その言葉に一番の衝撃を受けた。
 きっと、横にいたレイナも同じ気持ちを持っていたんだろう。……レイナは自分と違って、恋に必死だったから……自分ほどじゃなかったと思うけど。

 そしてその後、キリトやリュウキにとっては理不尽に怒ったんだった。


「……今の話を聞くと、先に好きになったのはアスナさんの方ですよね??」

 シリカがずいっと問いただすように聞く。アスナは、やや困惑しながら。

「そ、そういうわけじゃ……」

 そう言うけれど、こちらには承認がいるのだ。

「隠さない隠さない。いつだったか、あたしん所に来て、まだ一方通行〜とか言ってたし、レイだって、春が来た、って言ってたじゃん?」
「うんうん、そうそう! それにねー、いつだったか 攻略での議論をしてる際に、お姉ちゃんとキリト君が完全に意見がぱっくりと割れてね〜、それで話が進まないから、決闘で!って事になったんだー」
「ちょっ! れ、レイっ!」

 アスナは慌てた。その話は、まず間違いなく自分の中でのキリトに対する見方が完全に変わった時の出来事だから。……妹の前では、なんでもお見通し。それは、自分にも言える事だが、本当にバレてしまうのだ。……自分ごとは。

「キリトくん、普段はそんなに自己主張しないし、大人しめなんだけど……、その時はとっても凛としていてねー、お姉ちゃんも副団長にまで抜擢されてたし、真面目さでは
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