暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
Extra Edition編
第158話 Debriefing vol.2
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い人だなんて想いたくない、と自身の中で芽生えて、聞きたくなったのだ。……2人の事を。

 キリトの理由が『君が妹に似ているから』
 リュウキの理由が『大切な人に教わったから《女性は守るものだと》言う事を』

 キリトのその理由はあまりにもベタベタな答え。悲しい事があった筈なのに笑うのを堪えきれなくなってしまい、笑ってしまっていた。

 リュウキのその理由、『女性を守る』という言葉を聞いて、多分顔が赤くなってしまったんだと直ぐに判った。初対面なのに、はっきりと守ると言葉にする。まるで、物語に出てくる騎士の様に。シリカにとっては、2人は白馬に乗った王子様と言った所だろう。
 ……キリトは黒いけど、この際はおいておこう。


 そして、シリカのその言葉を聞いて、5人は皆笑っていた。

「あははは! そ〜んな事、真顔で言えるのはあの2人くらいだよねー、でもシリカ、お姫様って言われた方が良かったんじゃない?」
「ふぇっ!?」

 シリカは、そうリズに言われて思わず声が裏返ってしまっていた。
 確かに、あの時リュウキにそう言われていれば、一体どんな反応をしただろうか。当時は、リュウキの事をよく知らなかったけれど、きっとあの時よりも、もっともっと顔が赤くなるんだ、って確信ができるから。

「ふ〜ん、でーも、シリカ、珪子と直葉かぁ……、実際はあんまり似てないよね?」

 そしてリズは、徐々に視線を変えていく。シリカの顔を見ていた筈なのに、どんどん下がっていって……。

「ど、どこを比べてるんですかっ!」

 シリカは胸を抑えながら顔を赤くさせ、頬を膨らました。それは、始めて直葉と出会った時にも思った事なのだ。

 キリト曰く『昔は本当に身体も小さかった』との事だ。

 確かに、2年も経てば、成長するだろうけれど……、それでも!っと思ってしまうのは仕様がないだろう。

「あ……ははは……」

 直葉は、あまり話題にしたくないのか、声を小さくさせながら、苦笑いをしていた。

「それで、シリカちゃんはその後どうしたの?」

 レイナがそう聞く。
 その顔は純粋な疑問と、少なからずの嫉妬、羨ましさが混ざっている大体 2対8の割合で。当時は、リュウキとの関係も特に何も無かったから、仕方ないとは思うんだけど、それでも嫉妬は仕方ないだろう。

 女の子だから、好きな男の子の事だから。

 シリカは、目を瞑って……再びあの世界の思い出を脳裏に映し出した。

「その後、キリトさんとリュウキさんはピナを助ける為に私と一緒に冒険してくれて……」



――……あの美しい丘での出来事は今でも忘れられない大切な思い出。

 ビーストテイマーの自分が来た事で命の花、プネウマの花が開花したんだ。

 
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