暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
Extra Edition編
第157話 Debriefing vol.1
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SAOと言うデス・ゲームを作ったのか、それを明らかにする為にも、君達に改めて話が聞きたいんだ。協力、してくれるね?」

 菊岡は、ガサゴソとあさり、手にとった一つの菓子を破ってその一粒をひょいっと口の中に放り込んで頬張る。
 キリトは、リュウキの方を見た。その表情は多分、自分も同じことを考えているだろう、と思えた。確かに、あの世界での話をする事で、捜査が進展するかもしれない。
 ……だけど、思い出したくない記憶だってあるのだ。それを無闇に開けたくない。……例え、それが生き残った者の責務だったとしても。

「嫌だ、と言ったら?」

 だからこそ、キリトはそう答えた。これは2人の総意だ。踏み荒らされたくない領域と言うものは誰しもが持っているのだから。

「廃棄処分される筈のナーヴギアの持ちだしを許可したり、アスナ君の病院を教えたりしたのは誰だっけ?」
「……」

 その事はキリトから、聞いている。
 菊岡は、キリトが目覚めた時、最初に訪れた男の1人なのだ。ただの善意での事だったら、良かったんだが……、色々と腹の黒い所が見えだしたから、敬語も薄れてきて、ぞんざいな口の利き方になってしまった。……意図してそう仕向けている様にも感じられるが、今は深読みはしないでおく。

「SAO帰還者へのメディア・スクラムが起きない様に対処しているのも、実はうちの部署なんだよね」
「……」

 そこまでいわれてしまってはキリトとしては、言葉もない。

 本当に世話になったという事は事実なんだ。

 彼が明日奈の居場所を教えてくれたり、色々としてくれなければ、あの須郷達の悪魔的犯罪、魔の手から彼女達を救うことも出来なかっただろうと思えるのだから。

 キリトが色々と考えていた時、同じくそれを横で聞いていた男は眉をぴくりと上げた。
そして。

「……総務省、の防衛プログラムの度重なるアップデートの件。……それに往来しているバーチャルスピース関連犯罪の撲滅運動……か」
「……うぐっ!?」

 お菓子を美味しそうに頬張っていた菊岡が一気にむせた。変な所に入ってしまったのだろう、何度も ごほ、ごほ、と咳き込む。これはワザとではなく素だ。

「ふむ。RYUKIの友人が、ある男に脅迫まがいな事を受けて、それに怒ったRYUKI。……今後の仕事先に関する再検討を開始する……か」
「ちょちょ! ちょっと待ってくれ、いやいや、待ってください、お願いしますっ! リュウキさんっ!!」

 思わずこちらの方が遥かに歳下だと言うのに、敬語を使う程の威力があるのだろうか。

「菊岡誠二郎、という名前の人物が原因だと言う事。……ふむふむ、情報化社会だ。その名前がリークするのも時間の問題。近々 防衛省でも人事異動のお知らせが来そうだ。それが例え
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