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ソードアート・オンライン〜Another story〜
Extra Edition編
第157話 Debriefing vol.1
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えないから 判らない訳だ。と想っていた。
「最初に言っておきますけど、この後約束がありますから、手短にお願いします」
「右に同じ」
約束と言うのは勿論、彼女達の事だ。
何が悲しくて、こんな夏休みの最初から 中年のおっさん……とまではいかないが、菊岡と延々と談議などできるものなのだろうか。菊岡はそんな思考を悟ったのか、軽く微笑むと。
「努力はするよ。実はね。SAOとALOの一連の事件を纏めるにあたって、君達から直接話を聞きたいと思ってね」
「その件については、もう何度も話ましたよ。……それにプレイヤーの行動ログを見れば大体のことは判るでしょう?」
「……キリトから聞いていたのにも関わらず、オレからも、聞いてたんですか? それは、二度手間じゃないですか……」
もう終わったと言わんばかりのキリト、そして 同じようなことを聞いたのか?と若干呆れているリュウキ。この2人同時に聞くのは、少々骨が折れるが、かなりの有意義な時間になりそうだ、と菊岡は頬を緩めた。
「いやいや。やっぱりね。それぞれの視点によって、捉え方、考え方が違ってね。二度手間、とはならないよ。リュウキ君の話も、キリト君の話も十分すぎる程 重要な証言だからね。後、キリト君。行動ログで判るのは《誰》が《いつ》、《何処》へ行ったかくらいでね。……そこで一体《何が起きた》かが判らないんでね。そこが重要なんだ」
菊岡からは、事細かな詳細が知りたいと言う申し出だった。だが、1層1層話をしていたら、時間がいくらあっても足りない。……今日一日じゃ語り尽くせない。
そんな浅い2年間じゃないのだから。
これでは、手短に〜と言っていたキリトの願いは通じないだろう。菊岡は、自身のアタッシュケースを手に取ると…、その立派な鞄の中に入っているのには相応しくない代物を机の上に、どさどさ……と広げた。
《ポッキー、たけのこの街、ALMOND、うまい棒……etc》
とまあ、場を繋ぐ為とも言えるお菓子達だ。キリトは、そんなものをビジネスマンが持つアタッシュケースになんか入れるなよ。と思わずツッコミそうになったが、一先ず 何も言わなかった。
「SAO事件では、3000人もの犠牲者がで他にも関わらず、首謀者である茅場晶彦が死亡した為、事件の全貌は今だ掴めていないんだ。……最も、彼と付き合いの深い君が、彼から全て聞いていた、というのなら話は早いんだが、それは無さそうだしね」
菊岡はそう言うと、お菓子の山の中に、またその場所にはそぐわない代物を置いた。小型端末の様な形で、画面の端が円形上に赤く点灯している。
録音中だと言う印だ、つまり ICレコーダー。今日の証言を全て残しておく為に用意したのだろう。
「肝心の茅場先生の動機も全く不明。彼がどうして、
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