暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
Extra Edition編
第157話 Debriefing vol.1
[1/10]
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
カウンセリング室の奥へと足を踏み入れる2人。
そこでは、先ほどの声の主が待っていた。軽くカウンセラー専用の机に手を当てて佇んでいる。白衣を身に纏い、2人を確認するとその綺麗な表情が更に魅力を増した。笑顔をみせるその仕草のひとつひとつに目を奪われてしまう……、とキリトは思わずそう思ってしまった。アスナに色々と言われている筈なのに。苦笑
「……今日は2人で、ですか。珍しいですね」
そんな中で、強者が1人いた。
キリトが色々と葛藤をしていると言うのに、直球どストレートで切り込んだのがリュウキだ。……本人はそんな事は考えておらず、ただ単に気になった事をいっただけだ。
流石は、リュウキくん! と言えるだろう。
初対面で、レイナを自身の宿泊している場所に泊めた上、あまつさえは風呂を貸したと言うのに、眉一つ動かさなかった男だ。その場所を例の情報屋に目撃されてもなんのその。色んな情報がとんでも、なんのその。
それは、幼いから?と思えなくもないが。
因みに、この時アルゴはそんな事はしなかった。したら、どういう事になるか……、身に染みちゃってるからだ。
『黒字≪リュウキに嫌われたくない』
この時の、そして ずっとアルゴの中にある方程式である。
「何ぼぅっとしてるんだ?早く行けって」
「お、おお」
リュウキに背中を軽く押されたおかげで、キリトは漸く更に足を踏み出す事が出来た。リズの言うとおり、美人カウンセラーの姿を見てから、固まってしまったのは事実だから。
そして、キリトは更に一歩踏み出す。そこには対面用の机、椅子が用意されていた。
数は3つ。
カウンセラーの先生と自分達の3人、だろう。だが、ここで思いもしなかった事が起こる。
奥側の椅子。カウンセラーの先生が座るであろう席が、近づいたと同時に、動いたのだ。その大きめのオフィスチェアが緩やかに回転し、そしてある男の姿がその席にはあった。見覚えのあるその姿を見た瞬間、キリトは表情を強ばらせた。
リュウキもやや、ため息を吐いている。2人とも随分と対照的だ。キリトは、『……こいつか』と言っている感じであり。リュウキは、『やれやれ、またか』と言っているかの様だ。
その男はスーツ姿。
太い黒縁のメガネに洒落っ気が全くない短髪の髪型。どこにでも居そうな、サラリーマンを思わせるが、この男はこれで国家公務員のキャリア組なのだ。
「やぁ、キリト君、リュウキ君。久しぶりだね」
色々な事を考察していたコンマ数秒後、男の方から声をかけられた。
「……菊岡さん」
「成る程、今朝、爺やが若干訝しそうな顔をしてたのはこの事だったのか。……納得」
キリトは男の名を呟き、リュウキ
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ