11部分:第十一章
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座るとそこから本格的な話になった。まずはそれぞれワインが運ばれた。
どちらもグラスのワインだ。そのワインがグラスに注がれると沙耶香はまずは一杯飲んだ。そのうえでその社長夫人に対して言うのである。
「寂しいということがあるのかしら」
「あるわ。何故なら」
「何故なら?」
「貴女がいないから」
だからだというのだ。沙耶香を見ながらの言葉であった。
「だから寂しかったのよ」
「私がいないそれだけでなのね」
「ええ」
こくりと頷いた。そのうえでの言葉だった。
「そうよ。だからよ」
「大袈裟ね。私がいないだけで」
「確かに主人はいるわ」
夫のことも話した。
「私を愛してくれて尊敬できる主人が。それに可愛い子供達も」
「では何の満足もないのではない筈よ」
「違うわ。私には貴女が必要なのよ」
「私がなのね」
「ええ。女として女の悦びを与えてくれる貴女が」
必要だというのである。
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