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ソードアート・オンライン〜Another story〜
現実世界
第153話 追憶のアインクラッド・レイナ編 《前編》
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ら、良しとした。ひょっとしたら、この気持ちが理解できるかもしれない、とも思ったからだ。……本人に聞いたりは絶対に出来ないが。


 その後、レイナはリュウキと共に念願である、ここ花の層を一緒に歩くことが出来た。あ、書くのを忘れていたけれど、彼はしっかりとフードはかぶっているから、そこは若干不満もあったが、白銀の勇者情報として、出回るのも好ましくない。と言うより、レイナにとっても恥ずかしいから。

 ……ハードルが凄く高い。

 だって、この層はデートスポットとしても有名だから。以前に第53層の《リストランテ》に行って食事をしたけれど、あの時とは比べ物にならない程の緊張感だった。

「思い出の丘、か。結構久しぶりだな」

 レイナが ガチンガチンに緊張していた時、リュウキはそう呟いていた。
 フローリアから、更に南のフィールドを抜け、赤レンガの街道を真っ直ぐに進んでいくと、その先には小川がかかった小さな橋がある。……以前は、この場所で例のギルドに待ち伏せされた場所だ。あまり良い思い出じゃないリュウキはそこで、考えをシャットした。

「……レイナ、本当に大丈夫か?」

 リュウキは、先ほどから明らかに上の空なレイナを見ながらそう聞く。

 戦闘になれば、何処かにスイッチがあるのか?と思える程に変わり、見事なソードスキルと連携で問題なくモンスターを葬る。それが、かつて、ビーストテイマーの彼女が心底嫌悪した、あの醜悪な歩く花やイソギンチャクの様な粘液まみれのモンスターも全てを見極めて行動をしていた。もう、60層以上の層をクリアしている最前線のプレイヤーだ、と思えば頷ける実力である。

 ……が、何故だかただの街道、湧出しない場所にいるとこんな感じになっているのだ。

「(りゅーき、りゅーきくんとでーと……でーと……///)っ! だ、だいじょうぶだよっ!わたし、大丈夫っ!」

 レイナは、はっとしながらリュウキの方を見て、ぐっと力を入れる。……確かに、敵と遭遇したら、問題なくなるから。

「わかった。だが、無理だけはするなよ? ……何かあれば、ちゃんと事前に言ってくれ。何かあったら絶対にオレがなんとかする」
「っ/// う、うんっ! ありがとね。リュウキ君っ!」

 リュウキは、きっと以前の事を考えて、感謝をしているから。程度にしか考えてないだろう。だけど、レイナはとても嬉しかった。守ってくれる事もそうだ。普段の自分は皆を指揮する位置にいるし、守られると言う事はあまりなくなっていたから。
 ……やっぱり、女の子だから、守ってもらいたい。甘えたい。と思ってしまうのだ。特に、好きな人には。

「あとは一直線、だな。……行くぞ?」
「うんっ」

 リュウキは、小高い丘を指さしながらそう言う。道は、丘を巻い
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