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ソードアート・オンライン〜Another story〜
現実世界
第153話 追憶のアインクラッド・レイナ編 《前編》
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鎮めつつ、どうにか振り返る。そこには、……思い描いていた人がたっていた。
――……いつか、この場所で一緒に歩きたい。一緒に花の道を歩いて、そして、桜吹雪のように降り注ぐ美しいその下を歩きたい。……手を繋いで、腕を組んで、……恋人がそうする様に歩きたい。
そう、夢に思っていた人。その人が……目の前にいたのだ。
「りゅっ! りゅーき……くんっ!?」
「ああ、オレだ。驚かせてしまったのは悪かった。……大丈夫か?」
そう、目の前にいたのは、リュウキだった。
リュウキはレイナの顔を覗き込んでいたんだ。そして、レイナの頬が赤いのは、突然のことに驚いてしまった為、とリュウキは納得をしていた。
「なな、なんで、りゅーきくんがここに??」
「ん、ちょっと、アルゴからの依頼でな。ビーストテイマーが居なくても、《プネウマの花》が花を咲かせると言う情報を得たから、信憑性を確かめてほしいらしい。……この層はあまり視てないから、丁度良かった」
リュウキの話す内容を頭の中に流すのはどうやら、可能だった。その話は、血盟騎士団の中でも少しだけ、聞いている。だが、ビーストテイマーに分類するプレイヤーが、血盟騎士団の中に居ない事もあって、そこまで注目されてなかったのだ。
「ん。知り合いにもビーストテイマーのコがいるからな。もし、本当で入手できるなら、無駄にはならない」
「へ、へぇ……そーなんだ。(ん? コ??)」
レイナは一瞬だけ、頭にそのビーストテイマーのコと言う言葉が流れたが……直に感情の濁流に流されて消えてしまった。好きな人と、好きな場所で、好きな人と来たかった場所に今いるんだから。今の状況をかみ締めるのに、精一杯だったのだ。
……間違いなく。
「じゃあ、また、な? レイナ」
かく言うリュウキもこの頃はそこまで心の機微など判っているものではなく、(今は?と言われても素直に頷けない。)レイナの事など判ってる筈が無い。だから、早々に依頼を済ませようと、思い出の丘に向かおうとした時だ。
「あっ! ま、まって!! まってまってっ!!」
レイナは、瞬時に気を入れなおし、気を整え、リュウキをとめた。以前の自分なら……、そのまま行ってしまわれてもおかしくなかったけど、今は違う。リュウキと言う人のことを知れた今は違った。彼女の中に勇気が芽生えだしているのだから。
「ん? どうした?」
「え、えっとね。あ、あの……」
何度も何度も、咽てしまうのを抑えながら、言葉にしようと必死に声を出す。だが、それはリュウキじゃなくたって、あからさまに体調が悪いのではないか?と思ってしまうだろう。それに、リュウキはレイナの事は信頼している。自分の過去を聞いてくれて、安心させてくれた相手のだから。だからこそ、彼
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