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ソードアート・オンライン〜Another story〜
現実世界
第153話 追憶のアインクラッド・レイナ編 《前編》
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〜エギルの店 ダイシー・カフェ〜
場面は、再びエギルの店に戻る。
リズは自分で話しておいて『あ〜、そんな事もあったっけなぁ〜』と言う感じだ。まるで、他人の記憶のように話している様にも取れる。
「……キリトく〜ん?」
「う、うぁい?」
アスナの微笑みがキリトを直撃した。その笑みには、とてつもない威力が潜んでいる様であり、最上級ソードスキルも真っ青だ。おまけに、突き刺さる視線は、精神に多大なるダメージを及ぼす追加攻撃。キリトが上手く返事が出来なかった最大の理由がそこにあった。
「へ〜〜……それって、確か私と一緒にレべリングに行こーって約束してた時のだよね〜? 22層でくらしてた時は、攻略とか、レベル上げとか全く考えてなかったんだし」
「え、えっと……」
「なんでショージキに言ってくれなかったのかなぁ? そーいえば、キリト君 あの時なんて言ってたっけ?」
「えっと……な、わ、悪いんだが、記憶力の悪さには自信があって……」
「そーなの。ふ〜〜ん……」
アスナは、ジト目を止めない。その圧力に耐えかねたキリトは……。
「ご、ごめんなさい……。ついつい寝ちゃって……」
誤魔化すのを諦め、お代官様に頭を垂れた。お代官様〜と言うより姫様だろうか。まだまだ、ご立腹のご様子だった。別にやましい事が無いなら嘘つく必要無いじゃない!と。
だが、アスナの重圧が半端なかったから、つい……と言えばアスナにも非はあると思えるが……、この時はキリトは何も言えず、ただただ謝っていた。
「キリトの奴、すっかり尻に敷かれてるな」
エギルは2人のやり取りを見てつくづくそう思う。あの世界でもそうだったけれど、現実に戻ってもやっぱり変わらないんだ。現実でも、仮想世界でも。
……どっちでも楽しそうだ。
「け〜〜っ」
「お前はそろそろ酒止めとけ。それに男の嫉妬は醜いぞ」
「エギルにゃわかんねーよ! 美人なかみさんがいるんだしよ! バーボン!! ロックだ!」
「へいへい。会社、どーなっても知らんぞ?」
「半休使う!! フレックスもだ!」
「はぁ、後で後悔しても知らねーからな」
エギルは半ば諦めた様で、クラインの注文どおりバーボンを手際よく準備した。そもそも、酔っ払いを論破する事自体不可能なんだから。……勿論、先ほどまで頼んでいた酒は、何をどういわれても出さないつもりだった。
所でレイナはと言うと。
「むっ、む〜〜! リズさんっ! キリト君との事だけじゃないじゃんっ!!」
「え〜? あたし、キリトメイン〜とは言ったけど、リュウキが出てこない〜なんて言ってないわよ〜? そ・れ・に! あの後……ふふふ」
「『ふ、ふふふ?』 ふふふ、って何っ! 一体何してたのっ!! もうっ リズさ
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