暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
現実世界
第152話 追憶のアインクラッド・リズベット編
[6/11]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
「ちょっと! いちいち想像しないでよっ!(……それに、それって女の子としてどうなのよ)」
ちょっとキリトのその言葉を聞いて凹んでしまう。女子力……と言う意味では、自分はダメダメだと言う事を自覚しちゃってるからだ。だけど、キリトの話はここで終わりではなかった。
「オレも、……オレ達もリズみたいに努力して、必ずこの世界をクリアしてみせるよ」
キリトの言う達と言うのは、誰を差しているのだろうか。攻略組の皆?それとも……アスナ?……若しくはリュウキ?それは判らない。キリトも考えて言った訳じゃない。
リズは、嬉しかった。
「……うん。そうなるようにあたしも頑張るよ」
思うのはあの時の事。
キリトに恋をして、そして想い人がいる事知り、涙を流したあの日の事。あの日の約束。キリトに言った。
『お願い。……キリトがこの世界を終わらせて。それまではあたし……頑張れるから』
そう、言ったんだ。
――……あの時の約束、覚えてくれてるんだね……。
リズは嬉しかった。
そして、工房の奥へと戻っていく。
キリトに渡された剣をメンテナンスしていく。かぁん、かぁん≠ニ言う、ハンマーの独特な音を一定のリズムを奏でられてる。
キリトは、その音をベンチに座ったまま……それを聞いていた。
(――……なんだか、心地いいリズ……ム……)
眠気を誘うメロディーの様に脳裏に刷り込まれる。
――……そして、次第にキリトの意識は闇の中へと消えていった。
そして、更に数十分後。
全てを終えたのか、リズは慌ててキリトの元へと戻ってきていた。
「見て見て! キリト! これなら、100層のBOSSだってまっぷたつなんだからっ! メンテボーナスもついちゃったみたいっ! あたしのスキル、これって上限超えたんじゃないかってデキ――って、あれ?」
工房から店内へと続く扉を開けた時に目に入ったキリトの姿。備え付けられたベンチ……、いやソファーにもたれ掛かりながら、口をわずかに開け、瞼を閉じている。一定のリズムの吐息をだしながら……。
「キリトー、出来たよー、起きろーー」
リズは、キリトの身体を揺さぶったり、頬をぐにぃ と伸ばしたりしているが、全く起きる気配は無かった。
「駄目だコリャ、完全にスイッチOFFにしてる。……ふぅ」
リズは改めて、キリトの寝顔を眺めた。いつものそれより、遥かに幼く感じる寝顔。生意気なっ!と思う事がある表情もするくせに、今は全くの無防備。
「……今はこんな間抜け面してるのに、最前線で戦ってるんだもんね……」
頬を何度か突く。そのぷにぷにの肌は、まるで女の子なんじゃないか?と思える程柔らかく心地よい弾力だ。
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ