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魔法少女リリカルなのは Searching Unknown
第三話
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財布を指している。海鳴での所謂チャラいファッションはいつの間にかやめていたらしい。

「まぁおっても不思議ではないよなぁ。なんやかんや地下組織ではデカイわけで」
「そうなのよねぇ、忌々しいことだけど」
「お前からそんな言葉を聞くとは思わんかったで」
「あらそう?意外?」

 女性は淡いピンクの長袖ブラウスに紺のミニスカート、ワインレッドのパンプス。肩からオレンジ色が眩しい細紐のバッグを提げている。谷間を強調するためか胸元が軽く開けられており、ちょうど狭間に浮かぶような位置に小さなネックレスが光る。

「さて、ここか?お前が前言うてた店って」
「そうよ、美味しいパスタが頂けるわ」
「へえ、価格相場は?」
「あら、払うつもりでいたの?」
「……なんやろうこの敗北感、一応そこそこ稼いでるんやけども」
「悪いけど、まだ私のほうが上ね」

 世間の風はいつだって若者には強く吹き付けてくるものである。


「山口直人、確認。しかけますか?」
『店から出るまで待て、余計な騒ぎは無用だ』
「Yes,sir.」


 しばらくして二人が店から出てくると、女性は直人の手を掴むと強く引っ張り駆け出した。

「走って!」
「どないし、うわっちょ?街中やぞおい!?」

 直人のいた地点に火花が起きると、しばらくして小さい魔力爆破が起こった。着弾すると時限式で爆発するようセットされていたらしい。もちろん殺傷設定であるため、周囲に炎こそおきないが衝撃が襲う。

「とうとう尻尾出してきたわね。ジューダス、今の魔力パターンとった?」
『Of course.』
「おいお前いつの間に……」
「主のためにいつでも全力、それがあなたの相棒よ。誰がシステム組んだと思ってるの?」
「……せやったな」
『Master,caution!Please not stop!』
「了解!とりあえず広いところに誘い出してからやな!近くやとどこがある?」
『Please wait……』

 しばらくしてジューダスが地図を空中に描く。現在地と目的地、そのルートまでご丁寧に載せて。

「サンキュ!そこまでマラソンやで!」
「ええ!」



 ジューダスが指定したのは、クラナガンでも有数の広大な公園。既に通報済みか、サイレンが街中に響く。

「奴さんの姿はわからんのやね?」
「何分暗いものね……でも街中でのセットアップは直属の上司に許可を出さないといけないんじゃないかしら?」
「せやから警察呼んだんやろ。周囲の警戒を怠るなよ」
「当たり前でしょう」

 そして彼女はバッグから何かの機器を取り出し操作すると地面に置いた。するとそこから簡易の魔法障壁が展開される。

「やっとこの子の出番ね」
「休憩とれそうなんかい?
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