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ソードアート・オンライン〜Another story〜
現実世界
第151話 追憶のアインクラッド・シリカ編
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「ん?」
「その……、街に戻っても、此処のこと、秘密にしててもらえませんか? ……人が沢山近付いたら移動してしまうだろうし……、こんな素敵な場所で静かに暮らしているのだから……、そっとしておいてあげたいんです」
シリカはそう言うと頭を下げた。
情報屋のアルゴの名前は自分もよく聞いている。そして、その情報の中でも多くリュウキの情報をあてにしていると言う事も知っている。だから、黙っていてほしいと思ったんだ。
その言葉にリュウキは頷いた。
「大丈夫だ。この場所を誰かに言うつもりは無いよ。……荒らしたくないって思う気持ちは判る。……な?」
「きゅるぅぅ……♪」
リュウキは、そう言うとピナの顎下を軽く撫でた。気持ちよさそうにピナは目をつむっていた。
「ふふっ、ピナ気持ちよさそう……。リュウキさん、ありがとうございますっ。それじゃあ……」
シリカは、振り返った。そこにはまだ沢山のフェザーリドラがいる。……ピナを見送っているかの様に。フェザーリドラ達に手を振った。
『勝手に入ってきてごめんなさい』と、付け加えながら。
そして、帰りの道中の事。
「あ、あの。リュウキさんには沢山迷惑をかけちゃって、こんな事を言うのもなんなんですけど……、こんな素敵な所に、リュウキさんと来る事ができて本当に良かったですっ。ありがとうございましたっ!」
「……迷惑なんて思わない。オレも同じ気持ちだよ。一緒にこれて良かった」
笑顔を見せてくれるリュウキ。本当に自然な笑顔を見せてくれている。リュウキの心境も、変わったのだろうか、と思える程に。
だから、シリカはその事もつい、言ってしまっていた。
「リュウキさん……、笑顔がとても素敵……です。あの時よりもずっと、ずっと……」
「え……?」
思わぬ言葉にリュウキは戸惑ってしまった。
「あっ……/// (わ、私な、何をっ……!?)」
思わずシリカは、あたふたとしてしまった。つい、思ってしまった事を口にしてしまったからだ。今日だけで、否この数時間だけで一体何回顔を赤くさせてしまっただろうか。脳がその紅潮させる感覚を覚えてしまったかの様だった。
慌てていたそんな時だ。
リュウキは、シリカの方を見ていた。その顔は本当に笑顔だ。
「そう、か……。笑顔になれているのか。……ありがとう。シリカ」
「っっ///」
「オレも変われたんだろうな。……きっと」
最後のリュウキの言葉は頭に入ってなかったが、シリカはぶんぶんと頭を左右に振った。
「そ、そんなっ! 私の方がお世話になったんですからっ!! わ、私こそ、ありがとうですよっ!」
「きゅるるっ!」
顔を赤くさせ、頭をさげるシリカと一緒にピナも頭を下げていた。
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