暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
現実世界
第151話 追憶のアインクラッド・シリカ編
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、最も大切な事だと言える。だけど、プレイヤーが死なないように、これ以上死なない様にする事も。間違いなく大切な事だ。これ以上、誰も死なせたくない。それを感じているのは、皆同じだった。

「今日はこれくらい……だな」
「おお、いつも悪いな。おめぇくらいだぜ? これだけ良質なもんを持ってきてくれるのはよ? ……オレの店も潤うってもんだ」

 リュウキが提示したアイテム。基本的にリュウキが扱うアイテムはランクが上質だ。そして、良い物、それも非売品であれば、売り値を釣り上げるものだが……、リュウキはそう言う類の事は一切しない。足元みたりもしない。
 こっちが、吹っ掛けても……、それは、駄目だ、簡単に見抜かれる。

「ま、リュウキだしなぁ」
「オレが何だって?」
「いや、何でもないぞ」
「そうか」

 全ての取引を終えたリュウキは、エギルの店を後にした。

 これはまぁ、本題からズレてるから。

 ここからが、思い出話の始まりである。







〜シリカ Memories〜



 それは、帰り道での事。これから、50層のフィールドを視ていこうと、思っていた時。

「ん? ……あれは」

 転移門前広場へと続く道。見覚えのある後ろ姿を見た。髪の毛をツインテールに結んでいる彼女を。リュウキは足早に彼女を追いかけた。

「……シリカ? どうしたんだ」
「っ……!」

 その後ろ姿は間違いなくシリカだった。振り返って顔を確認すると、間違いなかった。

「シリカのホームは確か……35層のミーチェだったと記憶してるが……」

 リュウキが首を傾げているその時だ。

「リュウキっ、リュウキさんっ!! お、お願いしますっ! たす、助けてくださいっ! ぴ、ピナが……っ」

 シリカはリュウキに抱きついた。その目には涙が流れていた。

「っ、どうしたんだ? ピナに何かあったのか?」

 リュウキは、シリカを抱きとめながら聞いていた。ピナと言うのはシリカのパートナーである《フェザーリドラ》シリカが、テイムする事が出来たレア・モンスターであり、《竜使いシリカ》と呼ばれている所以だ。

 だが、そのピナはシリカの傍にはいなかった。

 いつも彼女の頭の上や肩の上に止まっているのに。

「ピナが……居なくなっちゃったんです……っ」

 シリカの言葉を聞いて、ピナがこの場にいない理由がはっきりとした。そして、その後シリカは涙を流し続けた。いなくなった事が、不安で仕方がないから。

 そして、泣き続けるシリカを連れてリュウキは、転移門広場前の噴水まで連れて行く。
 そこは腰掛けるのに丁度いい。雰囲気も落ち着くのにはピッタリだろう。

「……飲むといい。オレの好きなハーブテ
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