暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
現実世界
第150話 記念パーティ開催
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 それは、ちょっとした気分転換だった。

 2人は、昼食をカフェテリアで取っていた際に、目撃してしまったのだ。キリト事、和人とアスナ事、明日奈……明日奈の名前はそのままだが、兎も角、2人のラブラブしたオーラを見てしまっていたのだ。だから、2人は暫く2人のあの姿を恨めしげに見た後、もう一つのカップルがいない事に気が付く。

『どーせ、あの2人の事だから、今日は屋上で〜だと思うしっ! 気晴らしがてら、冷やかしてくる!』

 と、言うことで、2人の内の1人が勢い余り、手に持っていた いちご・ヨーグルト ドリンクを握りつぶしながら宣言したのだ。中身が、盛大に溢れてしまったか……? と思いきやそれはなかった。何故なら、和人と明日奈の姿を見て、力任せにストローで吸い上げ、飲み干していたからだ。その時に発生する音は、乙女が立てるにはまるで相応しくない騒音であり、女子力を著しく低下させてしまうが構うことはなかった。

『だ、ダメですよっ! リュウっ……、隼人さんや玲奈さん達の事、そんな風にするなんて……!』

 もう片方、一緒に昼食をとっている彼女もそれは、『それはダメ!』と止めようとしたのだけれど。

『そんな事言ったって、あたしは知ってるのよ?あの2人だけじゃなくて、ソワソワと別の方も見ていたし、2人の事、探してたんでしょ?中庭にいないんだったら、絶対に屋上だって』

 その一言で、びくっ!と身体を振るわせてしまっていた。
 確かに、彼女の言葉は紛れもない事実であり、あの2人の傍には、もう2人が大体は一緒にいる。だからこそ、2人の事もチラチラと視線を泳がせながら探していたのだ。
 彼女にとって、隼人と言う人も特別な想いを持つ少年だから。

『二兎追うものは一兎も得ず、って言葉知らないの?』
『わ、私はそんなんじゃ……』
『あー、あー、まぁ、そうは言っても、あたしも判らないでもないわ。……あいつってば、学校に来た途端、すっごい表情が変わってるんだもん。……落とされたって不思議じゃないわ。ありゃ、反則でしょ』
『あ、あ〜ぅ〜……』

 その言葉を訊いて、更に項垂れてしまう。そう、隼人の事を……、リュウキの事を知る面子はよく判る。彼の表情が明らかに変わった事に。あの世界では滅多に見られなかった表情が、今では大安売りの大セール状態だ。仮面がすっかり壊れてしまった、と言うイメージが近い。

 そして、その品質が高すぎるから、未だに売れ?続けていると言っていいだろう。本当に、いろんな意味で高レベルなカップルだ。

 だけど、そう易々と引き下がる程、人ができている訳じゃない彼女達。

 ここまで言えば、2人が誰なのかはもうお分かりだろう。

 
 そう、SAO生還者(サバイバー)であり、リズベット武具店・店主である
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