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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ソードアート・オンライン】編
091 いざ再転生
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才人≠セった頃の様に鍛練に勤しむわけでも無く──我が家を空けやすい両親に変わって和人と直葉の面倒を見ていた。……こう見えてもハルケギニアでは子供を一端(いっぱし)の国王にすら育て上げた事が有るので、下の兄妹を見るくらいならわけ無い。

「で、和人はなんで直葉が大事にしているお人形(アリス)を奪っちゃったんだ?」

「スグがアリスばっかりに構うからおれと遊んでくれなくなると思って…。……ひっぐ、ひっぐ…。……それで…」

「それで奪っちゃったんだな?」

俺は平賀 才人≠ナあった前世にしろ、前々世──升田 真人≠った時にしろ一人っ子だったので、こうしていると俗に云うブラコン≠竍シスコン≠フ気持ちが判る気がしてきた。……もちろんの事ながらそこまで重度のモノでは無いが。

「ごめんね、スグ」

「……和人は謝ったけど、直葉はどうかな? ……俺にすれば、どうしても許せなかったとしても直葉には和人を許してやって欲しいんだけどなー。……和人を許してくれる升田さん家の直葉ちゃんはどこかに居ないかなー?」

「……私、カズ兄ちゃんを許す。……だから…一緒に遊ぼ? あ、もちろん、まことお兄ちゃんも!」

「お、良いな。じゃあ何して遊ぼうか?」

「わたし、ご本を読んで欲しいなっ!」

「じゃあ読んで欲しいご本を取っておいで。あ、走っても良いけど足元には気をつけてな」

「うんっ!」

――ダダダダダッ

「……和人」

「っ!? まこと兄ぃ、ど、どうしたの?」

直葉は物凄い勢いで走り、自分の部屋に読んで欲しいらしいご本>氛氓烽ニい、絵本を取りに行ったのを確認して和人を呼び止める。……和人はまた俺に叱責されると勘違いしたらしく、身体をびくん、と震わせる。

「いや、別に怒ってるわけじゃあないんだ。寧ろ直葉にお人形(アリス)を直ぐに返してくれたからありがとうって言いたかったんだ。……それに和人は絵本を読むより、他に俺とやりたい事が有ったんだろう?」

「うん…」

「和人は偉いな。立派なお兄ちゃんだ。……だから今度は和人がやりたい事をやろうか。もちろん直葉も一緒に」

「うん…っ!」

撫でてやると和人はぱぁ、と効果音が付きそうなほどの笑顔を向けて来た。……特に何でも無い土曜日の午後の出来事だった。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

早いもので、俺が10歳に──和人は8歳、直葉は7歳になった。その間、両親からはさすがに俺の態度のおかしさ≠ノ疑問を持たれていたらしく、転生者だと話す事になったりした。その際…

―え、魔法使いだったの? 見せて見せて! ……え…? お嫁さん達の写真も有るの? 写真プリーズ! ……真ん中の黒髪の男の人が前世
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