12部分:第十二章
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かしなのだった。ここで言葉がまた暗鬱なものになった。その言葉と共に彼はまた話すのだった。
「妻は今ここにはいません」
「どうしたの?」
「妻もまた事故に遭ったのです」
声には無念なものが宿っていた。その言葉と共に話したのである。
「一週間前に」
「それで奥さんは無事なの?」
「今も生死の境を彷徨っています」
そうなっていると話す。話すその言葉は沈痛な響きの中にある。その響きの中でさらに話すのだった。話すだけでも辛く苦しい、彼の今の心理もそのまま透けて出てしまっている、まさにそんな言葉であった。
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