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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第147話 世界の種子
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更に改ざんする。
つまり、……途方も無い事だと言う事は理解出来た。
それは、恐らくは人の手で行なえる領域を超えた力だろう。
「さっきも言ったが、オレの種族がこの世界に存在しない種族だと言う事は和人も知っているだろ?」
「ああ、成る程、それがヒースクリフが隼人に与えた贈り物と言う事か?」
「そうだ。……それに、それだけじゃないんだ。あの最後のクエストの際に使った魔法《覚醒》。そしてもう1つ。 この世界で、地に伏していた時、偽りの神を前に成す術も無く倒れていた時、くれた。反撃の道筋を示してくれた」
「……あの時、か」
和人は思い出すだけでも怒りがこみ上げてきそうな光景。偽りの神とは言え、管理者の圧倒的な力を使い、隼人を縛っていた。玲奈と言う愛しい人をも使ってだ。
自分と同じ……、いや それ以上の苦しみを彼は味わされたんだから。
隼人はそんな和人の顔を見て一笑していた。『ケリはつけた事だ』と、その微笑みの中で言っている様だった。
「その力、能力は《神威》。……神の脅威と書いて神威。……ヒースクリフも怒りを感じていたんだろ?システムを、自分が夢を見続け、作り上げたあの世界を盗まれた事に。」
『………。』
これまで、2人の会話を黙って聞いていた茅場だったが、隼人がそう聞いた後、否定も肯定もせずにただ、静かに微笑んでいた。
幼少時よりの夢。
夢想し続けてきた欲求。
幾年月経とうとも、色褪せる事の無かった想いを具現化する事が出来た異世界。それは、茅場晶彦の全てとも言っていい世界。幾ら最後に、全てを消滅させた、と言っても 盗まれる事は本意ではないだろう。
「それにしても、神聖剣の次は神を討つ神威か。随分と洒落ているな?」
隼人はそうも言って笑った。茅場晶彦と言う男が好きな言葉、好んで作る言葉が大分判ってきた気がしていた。茅場は軽く咳払いをすると。
『……ふ、だが礼には及ばないよ。リュウキ君。以前にも君に話したと思うが、私としてもあの世界の最後の戦い。……今でも心残り、後悔をしているのだよ。君には負けたくないと言う思いから、管理者権限とも言える能力を使ってしまった。大人気のない行為だ。そして、それは償いでもある。……自己満足とも言えるがね』
「『管理者権限でも何でも使え』当時のオレは、そう事前に言っていたんだ。……もう イーブンだろ。それに、こっちは2対1。だったしな?」
「……ああ」
隼人は、和人の方を見て、片眼を閉じた。
和人としても、あの戦いでは反省すべき点も多く、あまり語りたく無い、と言う気持ちもある。横っ面を、この男に張られて無ければ、どうなっていたか、考えるだけでも恐ろしいから。
『それに、あの神威は勿論、覚醒も まだまだ不完全なシステム
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