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めだかボックス 〜From despair to hope 〜
第39箱 「めだかさんのっ!御心のままにっ〜〜!」
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。恐らくは高校以前から、と言う意味なのだろう。劉一は、善吉に聞こうと思ったけれど、何やら表情が優れない様子だったから、訊けなかった。
 ひょっとして、以前に 不知火と話していた、善吉が柔道部に行ってない理由がそれだったりするのかもしれない。





〜柔道場〜


 依頼を遂行しようと、3人揃って柔道部へと向かった。強豪だからあって、熱気もあり活気もある。3人が来た事にも気づかない様子で、練習に没頭していた。
 そんな中で、1人 こちら側にやってきた。

「やーやー ようこそいらっしゃいませ! ウチが差出人!柔道部部長の鍋島猫美でっす!本日はどーぞよろしく!」

 迎えてくれたのは、その話題の鍋島先輩。第一印象は、ほんわかした感じだ。彼女は、握手を求め めだかちゃんとがっしり握手を交わしていた。


「意外なキャラだったね? 善吉」
「そうだな、なぜに反則王? って感じだ」

 鍋島先輩の第一印象を善吉と語り合っていた。其々が頭に思い描いていた人物像とは違った様だ。そして、めだかちゃんとの一通り挨拶が終わった所で。

「そや! 後継者選びの前にジブンに挨拶したいゆー奴がおんねん!」

 そう鍋島先輩が言うと、善吉の顔があからさまに変わっていた。はっきりと、表情が歪んでいる。

(問題の人、だね……)

 劉一は、善吉の顔を見て、一発で判った。その表情は判りやすいと思える程、歪んでいてあからさまだから。

「阿久根! おーーい! 阿久根クン!」 

 鍋島先輩が、部室の方に呼びかけると、その扉が開いた。まるで示し合わせていたかの様に。
 出てきたのは、金髪の男の人。その髪は、めだかちゃんと同じくらい長くてスラっとしている。

 さわやか系で、かなり美系と言えるだろう容姿だ。

 彼は、善吉や劉一には目も呉れずに、めだかちゃんの方へと向かっていく。 そして、めだかちゃんの前につくなり、跪いた。

「ご無沙汰しております。めだかさん……、生徒会立ち上げの大切な時期にお気を煩わせてはいけないと 控えておりましたが ずっとあなたに再会を心待ちにしておりました」

 彼がそう言うと、辺りが一気にざわついた。有り得ない様な表情を見せていた。

「(阿久根って名前……、確か……) あっ 柔道部のプリンスって呼ばれてる先輩だった。女子の中でかなり有名だ!前にちょっと小耳に挟んだよ。そういえば」
「カッ!」

 劉一が、思い出して納得してる、そして善吉はやっぱり不機嫌だった。そして、彼を跪かせている原因の人、めだかちゃんはと言うと。こちらもちょっぴり怒っている様だ。

「…………堅苦しい真似はよせ 阿久根二年生 他の者が見ておるぞ。貴様ほどのものがそのように振舞っては示しがつくま
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