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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第145話 もう1つの闇
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目に入ったのは、鎖で繋がれている玲奈の姿だった。そして、その傍らには……。
「リュウキ!!」
こちらと同じように、地に伏し倒れている男。リュウキがいた。いや、こちらと同じどころではない。こちらとは比べ物にならない程の高重力だと言う事が目に見えてわかった。普通、重力が掛かったとしても、目に見えるものではない。
過剰な演出、エフェクトを発光させれば判るのだが、こちらで使われている重力魔法はぱっとみ判らない。だが、リュウキを縛っている重力は、周りの空間すら押し潰しているのだ。
それは目に見える程だった。
「けひゃっ! グラビド〜ン……やり過ぎじゃないかぁ、僕の様にもっど楽しめばいいものを」
須郷は、楽しそうに……、まるで新しいおもちゃをみせられた子供の様に喜び、奇声を上げていた。
「……グラ、ビ?」
その名を聞いて、アスナは震えた。
連想させられるのは、重力関係の事だったからだ。そして、須郷が言っていた自分が設計したものではないという言葉。
「そうさ! あの男が、この魔法の設計者。なかなか鬼畜な設定にしてるようだったねぇ、これじゃ、次回のアップデートで出せないよ。大幅修正しないとさぁ?」
須郷は、そう言うと、キリトに向きなおした。
「さぁ、見てくれているかい? 彼こそが、元SAOプレイヤーの皆さんを解放しようとしたおバカさんだよ。システムを無理矢理捻じ曲げるもんだから、その負荷に耐え切れなくなった様だねぇ? 現実世界でも相応の障害を持ったんだと思うよ?」
「どういう……事だ」
「君はなーんにも聞いてないんだね。ふふ、この僕が酔狂でこんな仕掛けを作ったと思ってるんじゃないだろうね?元々被験者は500人は連れてこようとしてたし、それ相応の研究エリアも設けた。だが、彼に邪魔されて200人程は逃がされてしまったんだよ……。許されないよねぇ? まぁ、今はもうそれは良いさ。……今彼はまさに報いを受けているんだからね」
ニタリ、と毒の滴るような笑みを浮かべて続ける。
「そして、残った300人の献身的な強力によって、思考・記憶操作技術の基礎研究は既に8割型完成している。……ふふふ、嘗て成功の一歩手前にまで行った事があった様だが、邪魔が入ったらしくてねぇ? 僕が完成させたのさ。誰も成し得る事の出来ない人の魂の直接制御という神の業をね!」
極上の快楽に浸り続ける須郷。
「いやぁ、今なら君の憎しみはよーく判るよ、グラビドン。これ程の研究を全て台無しにされたとなっちゃあ……、許せないよねぇ? 万死に値するってモノさ。まぁ、僕が完成させてあげた上に復讐の機会も恵んだんだ。感謝して欲しいよ? 君にはもっとね」
これまで、その話を聞いていたキリトは、全てが繋がっていた。かの世界で、
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