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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第145話 もう1つの闇
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向かって頷いた。
「ああ、そうだな。行こう」
全ては、この上にいる筈のアスナを救い出してから。そして。
「ユイ。アスナ以外にも、誰かいないか? 何かプレイヤーの反応は?」
キリトはそれを聞きたかった。アスナがこの場にいると言う事が判ったのは、彼女のID情報があったからだ。彼女は、まだあのナーヴギアを付けたままだ。そのメモリ、情報もつけたままだ。だからこそ、ユイはすぐに判ったんだ。
……キリトが聞きたい事は 彼女……玲奈の事だった。
現実世界で再びあの世界に幽閉されてしまった明日奈の妹。
「……待ってください」
ユイは足を止めずに、眼を瞑った。そして数秒後。
「位置は……判りません。ですが、誰かは間違いなくこの場所にいます。このID情報は、誰のものか判りませんが」
ユイはそう返していた。誰だか判らない。それだけで、十分だった。
「そうか……」
この場所に玲奈がいる可能性が高い事がはっきりとした。
あの男が運営している世界。そして、現実でのあの男の表情と彼女達に対する言葉。リュウキに対する言葉。
それらがキリトの中で1つの解を示していた。
彼女を、玲奈を捕らえた理由は判らない。だが、玲奈はよく明日奈の傍に居たのだ。その時に、何かあったと考えられる。だがまだ、状況証拠に過ぎない。確たる証拠はまだない。それを探す為にも。
「アスナの場所へ行こう」
「はい! パパ!」
キリトは走る速度を上げた。ユイも追いつける速度で、只管この太い木の枝を走り続ける。
そして、見えてきた。
木の枝の先に、鳥籠が。だが、その鉄格子一本一本の間、その幅はとても広い。あれでは、小鳥は疎か、猛禽だって閉じ込めることもできないだろう。つまり、あれは鳥を捕まえておく場所じゃない。
そう、人間を閉じ込めておく牢獄。
「っ!!」
キリトの中で、何かが叫んでいた。
――あの中にアスナがいる。
強く握る手は、ユイにも伝わり、そしてユイも強く握り返す。ユイにも、判っていたんだ。愛しいママがあの場所にいるという事を。
太陽にも届く、と思える程の高度の枝の先。
その先の牢獄に……彼女はいた。
ずっと思い描いた愛しい人の姿だった。後ろ姿だけど、よく知っている。あの世界で、愛おしく見ていたから。楽しそうに料理をする時、楽しそうに遊びに行った時。やや先にいる彼女。その後ろ姿。彼女を呼んだら……振り返って笑ってくれるんだ。いつも……笑っていてくれるんだ。
「――……アスナ」
「ママっ!!」
キリトとユイは殆ど同時に叫んでいた。
この枝先の終点、あの鳥籠に接する部分には同じく鉄格
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