暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第144話 因縁に決着を
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『お前は、やってはいけない事をした……』

ずしぃぃ!!
 一歩一歩進む毎に、無の大地が揺れる。

『……皆を、あの世界から現実へ帰る事の出来た皆を、閉じ込めた』

 その一声は、無の大気を震わせた。

『……彼女を、まるで道具の様に使った』

 傍に佇んでいる嘗ての彼女の姿が浮かぶ。

『そして、何より……何よりも……』

 眼を閉じた。瞼に映るのは、彼女の姿。涙を流し、そしてその顔は苦しんでいる。

――……もう、流させないと、あの時強く想った筈なのに。

『……玲奈を傷つけた!!』

 地の底よりも低く、そしてこの重力よりも重い一言。その一言で、狭山は見えない何かに弾き飛ばされた。

「くぁっ!!」

 吹き飛ばされ、見えない壁に激突した狭山。その影響もあり、重力は解除された。

「は、はやと……くん……」

 玲奈は、今……立っている彼を見て、涙を流した。涙の質が変わったのだ。

「ちょっと、待ってて。玲奈。……終わらせてくる」

 リュウキ……隼人は、玲奈の方を見てにこりと笑った。この時、玲奈が思い浮かべるのはあの時の事。皆、動けなくて、動けるのは 彼等だけで……、動きたくても動けない。ただ、見守る事しか出来ない状況。

「……信じてくれ、玲奈。今度は、絶対に破らないから。……絶対にオレの手で終わらせる」

 その玲奈の表情から、隼人は何を考えているのか、判っていた様だ。玲奈はその言葉を聞いて、涙を流しながらも……笑みを浮かべ。

「うんっ……。信じてる、信じてるから……」

 そう言って、頷いた。

 その返事を聞いて、隼人は再び微笑み、そして視線を変えた。

 あの男の方へと。


「……く、くく、くはははは!!」

 吹き飛ばされた狭山、グラビドンは朗らかに高笑いをさせながら、隼人の方へと歩み寄る。

「そう、そうだなぁ!! この展開だ!」

 目をギラつかせながら吼える狭山。

「あのまま、ただ殺すのだけではつまらん! 絶望の中で殺してやる!!」

 そう言うと、次に狭山は手を翳した。そして上を、天を仰ぐと。

「システム・コマンド! オブジェクトID《レーヴァテイン》をジェネレート!」

 そう叫んだと同時に、天より赤き剣が舞い降りた。その剣は、ゆっくり舞い降り、狭山の手の中に吸い込まれる。

「この世界において、絶対なのはシステム管理者。たかだが、コンピュータが、ゲーム得意なだけの、貴様の様な餓鬼が抗えるものじゃねぇ」

 突きの構えをとり、そう吼える。

「………」

 隼人は、そんな狭山をただ、見据えていた。

「そして、この空間はシステムの最深部。セキュリティのレベルは最大レ
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