暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第142話 世界の核心まで
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飛び乗った。おちゃらけていたアリシャだったが……、竜の背に乗った瞬間、彼女の目つきは直ぐに変わった。
 そう、戦う者の表情に変わった。

「全員! 突撃!!」

 サクヤの号令の元、ケットシーもシルフも一斉に飛びかかる。縦横無尽に繰り広げられる戦い。

 それは、間違いなくこの世界で行われた最大の戦闘だろう。

 サラマンダー達との戦いよりも、その他の種族達の戦いよりも……何よりも。2つの種族が、協力し合い……一つの巨大な敵に挑む。プレイヤー同士で争うよりもずっと、ずっと良い。

「ほら! 行くわよ!」

 リーファは、そう考えていた為、出だしが遅れた。そんな彼女の手を引いたのがリタだった。

「行く……?」
「あたしら、パーティだったでしょ。……アイツ等んとこよ」

 一時離脱をしたけど、短い時間だったけど、自分たちは4人のパーティを組んでいたんだ。だから、最後は。

「うんっ!」

 リーファは笑顔で頷いた。リタもその顔を見て、ニヤっと笑うと。

「たまには、あいつらにぎゃふんと言わせたいでしょ!」
「勿論!」

 ずっと前へ前へと進んでいる2人。手の届かない所で戦い続けている2人。だけど、そんな2人でも貫けない相手がここにいるんだ。

 リタとリーファは、翅をはばたかせ、空へと翔んだ。

「……あんたもよくやったよ」

 リタは、そう呟いた。言った相手は、……この大規模戦いに繋がる働きを見せた、シルフの戦士に対して。もう少し……もう少し早く突破出来ていれば、救い出せたかもしれないけど、もうその命の炎は消滅してしまっている。

「まぁ、何時も何時も間が悪いしね。あんたは!」

 リタは、そう言うと更に速度を上げた。

「本当に男、見せたからね。レコンの分もやらないと、あたしの気がすまないよ」

 リーファも聞こえていた様だ。頷き、リタと並ぶように翔んだ。この場にはもういないが、レコンにとって最高の褒め言葉だろう。……聞けなかった事を考えても本当に間が悪い……。と思ってしまった。


「お兄ちゃん!!」
「スグっ!」

「ほら、やるわよ!」
「……やっぱり、あの炎はリタだったか」

 リーファは、キリトの元へ。リタは、リュウキの元へと翔んだ。4人は集まり、そして1つのチームとなる。

「……良いのか? あいつらの魔法使いの部隊リーダーなんだろ?」
「はぁ? そんなんじゃないし。ちょっと色々と教えてただけよ」
「ふふ、ノリノリだったみたいだけどね?」
「うっさい!」
「お前ら……、今結構、と言うかかなり大変なんだぞ?」

 和んできているが……、周囲はそんなわけ無い。

 周囲には敵しかおらず、まだ味方の部隊はやや低い位置で奮闘しているのだ
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