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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第141話 グランド・クエスト
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姿だった。
……この世界の中心に位置する、この世界樹の上で。
リーファはそれを聞いて……、全て判った。どうして、キリトがあそこまでこの世界樹の上に行きたかったのかが。
――現実世界では、本当の意味で触れ合える最愛の人が、
世界樹
(
この上
)
にいるのだから。
〜世界樹・前〜
ユイは、リュウキの頭に座っていたからよく判る。
リュウキの視線は、しきりに世界樹の上を視ている事を。それは、一度や二度ではない。そして、この感じは……何処か、キリトによく似ていた。あの上に何かを求めている事がよく判った。
「……お兄さん、聞いてもいいですか?」
「ん? 構わない。どうした」
ユイの言葉にリュウキは答えてくれる様だ。
……だけど、ユイは慎重に言葉を選ぶ。
現実世界でのことは、キリトから聞いていた。あの世界での事、それを思い出そうとした時……リュウキが倒れてしまったと言う事を聞いた。脳の記憶障害。ダメージを避けるために、本能的に脳が記憶を封じてしまう。それを無理矢理に開けようとすれば、脳は信号を発する。痛みとなって、守ろうとする。……痛みとなって本人に襲いかかってくる。
――……リュウキに苦しんで欲しくない。
だからこそ、キリトも、そこまでくい込んだ話はしなかったのだ。本人にゆっくりと記憶の扉を開錠してもらう為に。彼女と会わしたい、と強く思っていたけれど……。
「リュウキお兄さんも、世界樹を目指しているんですよね? ……どうして、ですか?」
ユイが聞きたい事は、その事。あの上にいるのはアスナ、それは確定している。……キリトに、この世界にアスナ……ママがいるかもしれない、と言われてからずっと、ID情報を検索し続けてきた。
そして、見つける事が出来た。見つけた場所は、この世界樹の上だった。キリトが求めるものはあの上にある。
ならば、リュウキが求めるものとは一体何なのか、それが気になったのだ。この空の上に、求めているものを。
「この上に……、真実がある。からかな」
「真実、ですか」
「ああ。……この上に……」
リュウキは、世界樹を見上げ……、そして 目を瞑った。脳裏に映るのは、表情は映らない少女の姿。栗色の綺麗な髪、そして……きっと その霞みかかった向こうの表情は笑顔なのだろう。それを想うだけで、心が落ち着く、安らぐ、そんな少女。
……だが、今は違う。
ある時を境に、彼女はずっと助けを求めているんだ。この世界樹の上で。
「……上手く、説明はできない。だけど……必ずあるんだ」
「お兄さんが言うなら……そうなんでしょう」
ユイは、真剣な顔でそう言った。リュウキが言う真実と言うのは何なのか……、そ
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