暁 〜小説投稿サイト〜
逆さの砂時計
忘却のレチタティーボ 3
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眺めてるんだけどね。

 右手側の壁は、棚がいーっぱい付いた書類入れ一つで埋まってる。
 光源は、室長の後ろにある、三枚並んだ縦長な長方形のガラス窓。

 私はそっち向きだから良いんだけどさ。
 上司殿は逆光になってるんだよね。
 手元とか、見辛くないのかな?

 あ、だからいつも倉庫側を見てるのか。
 机の配置を変え…………
 たら、倉庫への出入りとか、書類入れの棚を開くのに不便ですね、はい。
 ぐぬぅ。狭いが故の悩みよ。



「明日からしばらくの間、外出禁止」

 はい?

「自宅待機だ」

 ちょっと待って。
 出勤早々、何の宣告を受けているのかな? 私。

「自宅待機で外出禁止って、買い出しも禁止って話ですか?」
「買い出しは今日中に済ませておけ。荷物持ちが必要なら俺が付いて行く。差し当たって……一週間くらいか」

 い……っ!?
 長っ!

「あの……いったい何なのでしょうか? 急に帰りを送っていただいたり、今度は長期休暇って。一週間無職とか、さすがに生活に支障が出ますよ」
上層(うえ)には掛け合っておいた。給料に障りは無い」

 わーい、楽してお給料だ。
 それはありがたい……じゃない。
 上層部に掛け合ったってことは、この休暇は室長が仕組んだんでしょ?
 どうして?

「まさか、職を切られる準備段階」

 昨日も怒らせちゃったみたいだし、居眠りなんかしてたから、ついに?

「違う。仕事に関しては気にしなくて良いから、一週間、家で自由気ままに過ごしていろ」

 無茶言わんでください、上司殿。

「納得できません。理由を説明してください!」

 家から持ってきた荷物を自分の机の上に置いて、室長の机に詰め寄る。

 部下のほうは、休暇を取る為に理由を逐一説明させられると言うのに。
 上司のほうは問答無用で休みを押し付けても良い、なんて。
 理不尽じゃないか!
 お休み自体は嬉しいけど、なんか裏がありそうで気持ち悪い!

「ステラ!!」
「っ!?」

 室長が椅子に座ったまま机をドンッと叩く。

 びっくりした。
 今までこんなこと、一度だってしなかったのに。
 今の、怒鳴られるような尋き方だった?

「……頼む。従ってくれ」

 頼む、とか言われても。
 どうしたらいいんだろ、これ。
 仕事の域を越えて干渉されるなんて、気分悪いんだけど。
 しかも、こんなやり方で。

 上司の権限で休暇中の外出まで制限するとか、どう考えても異常でしょ?
 公私混同じゃないの?
 私が職場に居ちゃいけない理由でもあるわけ?
 私が出歩いてるだけで問題があるって言うの?
 私は、そんなに目障り!?

「っ邪魔な
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