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鐘を鳴らす者が二人いるのは間違っているだろうか
29.ジャイアント・キル
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う、ぐぐぐ………」

 若干ながら自覚があるのか、羞恥に顔を染める女に、男は背を向けて部屋の扉へと向かっていった。
 その背に、もう一度声がかかる。

「気を付けていくのだぞ。『裏切ったアスタリスク所持者』の潜入捜索など、本来は危険極まりないのだからな」
『………分かっているさ。イデアには黙っておけよ?本来は極秘任務なのだからな……』

 男は最後にイデアの幸せそうな寝顔を見て、今度こそ部屋を後にした。
 その背を見送った女は、眠るイデアの額を優しく撫でながら、ぽつりと呟く。

「公国はあまりに多くの問題を抱えている……イデア。お前もいずれそれを知ることとなるだろう。我々は今、神と人とクリスタルを巡る動乱の最中にいるのだからな………」
「むが……すぴー……」


 ――彼女が『オラリオへ向かう』という使命を父より授かるのは、翌日の出来事となる。

 激動の時代の中心へ赴く彼女は一体誰と出会い何を為すのか、それは誰にもわからない。
 
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