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インフィニット・ストラトス if 織斑一夏が女だったら
最終話《『 』》
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たとき、そこにはもう。

なにも残されていなかった。

*

俺から発せられる球が、更に縮小し『私』達は球の外に出た。

と、同時に。人格が一つ、なくなったのがわかった。

私がどういう終わり方をしたのか、『私』は知ることができなかった。

「一夏。男の一夏はどうなっている」織斑千冬は尋ねた。

正直、『私』でも解らなかった。でも、彼はもう正気でないのは伝わってきた。

「解らない。でも、そうとう危ないのは確かかな。」

高校生程の影は、球を縮め、消した。

恐らく、彼も私がいなくなったのに気づいたのだろう。

お姉ちゃんはもう、戦えない。

『私』は、お姉ちゃんを後ろへと下がらせた。

もう、誰にも頼れない。自分だけ。自分にしかできない。

一つ、気づいたことがある。今の『私』の体には体温がない。つまり、『私』は彼のISの片割れかもしれない。

つまり、今の『私』の本体は、彼。

ここまでとなると、逆に清々しかった。『私』は俺自身に止めを指さなければいけない。

そこで、問題となるのは力の差。

彼は槍を創り出した。

でも、『私』は身構えることしかできない。

たとえお姉ちゃんとの稽古で力量の差があったとしても、スペックの差が開きすぎればどうしようもない。

『私』は飛んできた槍の二つは避けることができた。

だが、後ろから、右から、上から、前から、左から槍が飛んで来、『私』に当たり砕ける。

槍が当たるごとに『私』にヒビが入っていく。

一つの槍が『私』の胸に突き刺さった。

血が出ない。痛くもない。あるのは刺さった時の衝撃だけ。

『私』に次々と槍が突き刺さる。

だが、どの槍も五秒程で形を保てなくなり、崩れた。

次第に創り出される槍の数が減ってきている。始めは十本ほど現れていたのが徐々に数が減り、今は二本ずつしか飛んでこなくなっていた。

『私』は走り出した。

身体の破片を撒き散らし、ひびの入った左脚を引きずり『私』はすこしづつ、俺に近づいた。

彼はかまわず槍を創り続けた。 最早槍の形すらしておらず、狙いもずれている。

――もう、あなたも限界なんだよね。

だが、『私』の影の胸を、一本の槍が貫いた。

『私』の役目は終わった。お姉ちゃんが彼の後ろについたから。

千冬は織斑一夏に雪片を穴の空いた胸に突き刺した。

俺の影から、闇が溢れ出した。

闇は負の感情そのものだった。

嫉妬。劣等感。焦り。責任。苦しみ。恥。

俺が抱えたものが一気に流れ出、彼は、『私』は、私は、崩れ落ちた。

お姉ちゃんが、急いでこちらへ駆け寄ってきた。

でも、もう。

『私』は、ゆっくりと、目をつ
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