【東方Project】編
089―Ex.幻想閑話集
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牙”を抜き放ち、更に妖気を与えて巨大化させる。
「……寝言は寝ているから許されているんだよね」
「だったら手足をもぎ取り達磨≠オてから殺して下さい≠ニ言われるまでなぶるだけよ! 覇っ!!」
私の挑発に乗った妖怪は、常人≠フ目には留まらないだろう速さで肉薄してきて、その凶腕を私の右足の付け根を目掛けて振るってきた。
「……確かに速い。……でも、それだけだね」
私は振り下ろされきた腕を難無く避ける。……もちろんの事ながら私は常人≠ノは能いしない。先にも眼前の妖怪が態々説明した通り、私は混じり≠ナある。そして、もっと速い生き物>氛汞升田 真人≠私は知っているのだ。こんなただ単に振り下ろされた攻撃当たったら、真人≠フ面汚しになってしまう。
「ふっ!」
「がっ…!」
振り下ろしを避けたその体で、がら空きになっていた脇腹をばっさり、と“鉄砕牙”で斬りつける。……苦悶の声をあげているのだから、私の攻撃は効いているらしい。
「ぐぅ…! が…っ!」
私は連撃を止めず、苦悶の声をあげた妖怪に1つ…2つ…3つと、傷を負わせていく。
「この小娘が──が…っ!?」
――ボグン!
妖怪が口から妖力波の様なものを放とうとしてきたので、妖怪の顎を左膝で無理矢理閉じさせ、妖怪が放とうしていた妖力を、妖怪の口の中で暴発させる。……すると、小気味の良い音と共に鼻から煙が出てきた。……敢えて言おう、滑稽であると。
「あ゛ぁぁぁ! まひり(混じり)≠フぶんあい(分際)でぇぇぇ!」
舌が先ほどの自爆で灼けたらしく、呂律の回っていない罵倒を投げてくる。……その時、私の頭上に妖力の高まりを感知した。まだ何かをするつもりらしい。
(一体何を──っ!?)
――ピシャァァァァン…
私の頭上に妖力の高まりが最高潮に──それ≠ェ弾けた瞬間に後ろに跳躍して避ける。……それ≠ヘ先ほど村人を殺したのと同じ稲妻だった。……否、同じ≠ニ云うのは語弊があった。……違いがあるとするならば、勢いと威力が段違いに低くなっている事か。
「……さて、もう言う事も無いよね。……あ、もう人間を殺さないから生かしてくれ>氛氓ニか、出来もしない事は言わないでね。……そう云うヤツは私が背中を見せた瞬間に襲ってくるのが判りきってるから」
「ぐぅ…」
……もちろん、私が今もこうして生きているから判るかもしれないが、そんな輩は悉く“鉄砕牙”の錆にしてきた。……畳み掛けるような一方的な通告に、妖怪から出たのはぐうの音≠セけだった。
(“風の傷”は村に損害が出るか…)
それなら≠ニ、私は“鉄砕牙”を両手に持
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