暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第140話 あの日の続きを……
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ラゴ、ユイ、そして兄のキリトは。

「いやー、地下水路からシグルドがいなくなったんで隙を見て麻痺状態を解除してサラマンダー二人を毒殺して脱出して、いざっ! あの旦那にも毒食わせてやろうと思ったんだけど……、なんかシルフ領にいないし、んで、仕方ないんで僕もアルンを目指そうと思って、アクティブなモンスターをトレインしては他人に擦り付けて、トレインしては擦り付けで、漸く山脈を超えて、ここについたのがついさっきだよ! いやぁ、大変だった。マジで」

 億面もなくそう言うレコン。……だが、そこは笑えない。

「……アンタ。トレインって、悪質なMPKじゃない……」
「まぁまぁ、細かいことはイイじゃん! この際さっ!」

 まるで気にする仕草を見せないレコン。そして、更に喜々としながらリーファに近づく。彼女が1人でいるという事、それを疑問に思ったのだ。

「そういやあ、あのスプリガンはどうしたの? あの銀色の彼にはさっきあったけど……、離れてるみたいだし」
「あ、ええと……」

 リーファは、接近してくるレコンをそれとなく距離をとりつつ、言葉を探した。……が、今の精神状態もあり、器用な言い訳の言葉はまるで浮かんでこなかった。……何より、誰かに聞いて欲しかったと言う事もあったから、つい心の裡を……ぽろりと口に出していた。

「……あたしね、あの人に酷い事言っちゃったの。……好きだったのに、言っちゃいけないことを言って傷つけちゃったの。……だから、皆バラバラになって……、あたし、馬鹿だ……」

 再び涙が溢れそうになる。ドラゴの事もそうだ。険悪な雰囲気にさせて、訳を離さず出て行った挙句 ログインをしているのにも関わらず連絡もとっていないのだ。もう、あの楽しかったパーティの中には戻れない、と思ってしまうのも無理はないだろう。

「ゴメンね。変な事を言って。忘れて。あの人とはもう会えないし。ああ、銀色の彼ってドラゴ君だよね。彼にはお詫びをしないと……。もう、帰ろう。スイルベーンに……」

 例え、この世界で接触を絶ったとしても、現実世界での距離は文字通り数m程しか離れていない。……皮肉なものだった。兄が囚われていたあの帰還。どんなに身体の距離が近くても、遠くに行ってしまった兄に戻ってきて欲しいと心から願った筈なのに、今は……。

――……心が沈む。

 その感情の変化は、顕著にアバターへと反映されていっていた。この世界ですべき事を済ませた後、挨拶を済ませた後……《リーファ》を永い眠りに付かせよう、そう思った。いつか、全ての痛みが薄れるその時まで。

 心を決めて顔を上げたその時だ。思わずリーファはぎょっとして仰け反っていた。すぐ目の前にいたレコンの顔を見て。

「なな、……なに??」

 その顔は、まるで茹蛸だ。真っ
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