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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第137話 眠れる少女達
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〜桐ヶ谷家〜


 今は、快晴とも言えるの空だが恐らく昨晩に降り注いだのであろう雪が薄く庭に残っていた。今の季節、太陽光が降り注いでもやはり冬。ぴりぴりと冷たい朝の空気が顔を叩く。痛いとさえ思うのだが、今は眠気がまだまだ抜けず、頭の中がぼうっとしてしまっていた。和人は、庭に備え付けてある水道の蛇口を捻り、零れ出る水を両手で受け止めた。……ここは、雪国……と言う訳ではないが、この刺す様に冷たい水を手で受け止めて、良くぞ、水道管事凍結しないものだなぁ……と不思議に思いつつも、眠気を一気に覚醒させる為、冷水を一気に顔面へと叩きつける。

――……昨日は本当に色々とあったな。

 思い浮かべるのは、ここ2日間での出来事だった。
 この2ヶ月間、何も得られず、ただただ恋人を想い、親友を想い、迷走をしているのか?と思える程、何も出来なかったと思っていたのだが、あの世界の情報を得て、暫くダイブしていたら一気に糸口が見つかった。そんな気分だった。

 情報の提供者である、《Dicey Cafe》の店主であるエギル事《アンドリュー・ギルバート・ミルズ》。彼には多大なる感謝の意を示さなければならないだろう。

「(……ぼったくられそうだけど……、まぁ 皆で、あそこでオフをやる約束したしな。その時は盛大に食べてやろう)」


「それに、リュウキだったら 大丈夫……だろ? 金銭的に……」

 和人は、苦笑いをしながら、更にたて続けに冷水を被り、最後に直接ごくごくっと、喉を鳴らせながら飲み込んだ。彼は同じ歳でありながら、もう既に職に就いているといっていい男だ。……専門家が言うには、世界最高峰のプログラマーだとか……?一体何?それ?と思ってしまうのは無理はないだろう。

 ……皆、皆が無事だったら、心配をかけた、と言う事で盛大に集ってやろうと、和人は思っていた。……クラインとかだったら、賛同しそうなきもするから。


――……そう言えば、あのスポーツジムに行けば、リュウキ……隼人に会えるのだろうか?


 和人はふとそうも思い出す。何度も通っているあのジムだが、直接的に会えたのは2回のみだった。頻繁に通えば会える様な気がするが、いまいち効率が悪いだろう。だから、あっちの世界でアポを取ったほうが効率が良い。……それに、彼の状態を考えれば、直ぐに会おうとするのは危険も伴うから。

(……まずは、明日奈と玲奈に会いに行くか)

 和人は、そう思いながら首にかけたタオルで、顔をふいた。そんな時だ、縁側のガラス戸が、引き開けられ ジャージ姿の直葉が降りてきた。以前 かの世界では、クラインに妹の事を体育会系と言ったが、まさにその通り。ジャージ姿が物凄く似合う。っと思い出しつつ、和人は直葉を見て朝の挨拶を。

「おはよう。スグ」


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