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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第136話 君の名を呼ぶ
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、彼女はかの世界から生還を果たした……筈だった少女。あの金色の朱い空の下で、再開を約束し、愛する人達と共に光に包まれた少女。かつては、その凄まじい剣速、太刀筋と、太刀筋から繰り出されるその輝きから《閃光》とも形容された少女。
双・閃光のアスナ。結城明日奈だ。
あの世界で光に包まれた時。自分は、最後まで恋人のキリトや、最愛の妹のレイナ、そして親友のリュウキの事を考えていた。中でもやはり、思っていたのはレイナとリュウキの事。約束した……とは言っても、絶対にレイナは気にする。だからこそ、絶対に助けになる、と心に強く決めていたのだ。キリトを探し、皆と共に、彼を見つけに行こう……と決めていたのだ。
だが、彼女が目を覚ましたのは、意識を覚醒させたのは、この牢獄だった。
そして、その牢獄に自分を閉じ込めた超本人が……、あの男、須郷伸之だった。
この世界は、妖精達の幻想的な世界……の筈なのだが、須郷と言う男の邪心から生まれた大掛かりな非合法・非人道的プロジェクトが進行している場所でもあった。
アスナは、須郷に監禁されながらも、決して自分を失わずに、強く想い続け……、須郷を上手く乗せ、喋らせてキリトや妹のレイナが無事だと言う事を聞き出せた。
……そして、その非人道的な人体実験をしているという事も。
必ずここから脱出し、法の裁きを受けさせると誓った。
そして、アスナは隙を見て、須郷が来る際に入力するパスワード式の扉の数字を見たのだ。まともに視認しようとすれば、誤認システムが作動し、アスナには見えなくなってしまう仕様になってしまっているのだが、それは何かを経由したとなれば話は別だった。鏡の様に光り輝く大理石を通す事で、システムを騙す事が出来た。数字の一つ一つを覚え、その甲斐もあって、この籠から脱出が出来たのだ。
……だが。
「……やっぱり、もう変更、されてるわね」
ログアウトをしようと、探索していた際に、300もの人間が人体実験をされている実験場を見つけたのだ。そこには、コンソールもあり、救う事が出来、且つ自分も脱出する事が出来る。
助けようとしたその時、須郷と部署の研究者と思われる連中に捕まってしまったのだ。そして、再びこの場所に戻され、案の定 扉のパスワードも変えられてしまったのだ。
「……でも、私は絶対に諦めないよ。キリトくん、レイっ、リュウキくん。必ずここから脱出してみせるから……」
例え、どんな絶望的な状況になったとしても、決して諦めない。それはあの世界で学んだ大切なものの1つだ。
そして、アスナは、手に握られた銀色のカードキーを手に取った。これは、システム・コンソールの無いこの場では全く意味を成さない物だ。……だが、希望の第一歩にも見える。
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