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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第136話 君の名を呼ぶ
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……、最早後の祭り、と言うものだろう。リーファは仕方ないから、キリトの胸ポケットにいるユイに訊ねた。
「ね? パパやドラゴ君はああ言ってるけど、近くに安い宿屋はある?」
ユイにそう聞く。
すると、ユイは、笑顔を浮かべて答えた。
「ええっとですね……、あっちのあの階段を下りた先にある宿屋が、激安だそうですよ。色々と雰囲気も楽しめるとか!」
「げ、激安かぁ……、ん? 雰囲気??」
リーファは、ユイの言葉に引っかかったようだが、とりあえず そっちへ行ってみよう!と言う事で、スタスタと歩いていくキリトとドラゴがいたから、考えるのを少し中断して、そちらへと向かった。
とても綺麗な街並みであり、幻想的な光にも満ちているアルンだというのに……、下りた先ではその雰囲気は一変していた。
「なんだか、この辺りだけ寂れているな?」
「ん、寂れている……と言うより廃れている様だな。仮想世界でそんな事になるとは思えないから、設定なんだろが……」
「設定とか言うなよ、身も蓋もないだろう……」
「まぁ、それもそうか」
どんどんと先へと進んでいく一画。
進んでいくに連れて、リーファの顔が引きつっていった。枯れた木や、怪しく靡くススキ……、小動物のNPCでもいるのだろうか、それらが動く度に、木々、草々が怪しく揺らめき、その度に身体が揺れるリーファ。
そして、崩れたブロック塀に囲まれた場所に一軒立っていたのが今回ユイが検索した場所にあった、激安物件。
「ここですよ!」
「おー!」
「激安の理由が判る気がする……。ここまでだと」
外観は、最悪だと言っていいだろう。
窓ガラスは割れ、植物の蔦が絡みつき、宿屋とまるで融合しているかのようだ。
それを見た瞬間、リーファはガタガタと震えだした。
「ね……ねぇ……。あ、あたしが、もつ、もつからさぁ、も、もうちょっとマシな所にしよ……?」
震えているリーファを見て、ドラゴは首を傾げた。
「それは悪いだろう。……前にも言ったが、リーファには世話になってるからな」
「そ、それは良いんだよ!だ、だから、そんなのは考えないでっ……ここは、あたしが……」
リーファが必死に説得をしようとした時、キリトはニヤニヤと笑いながら。
「あ〜なるほど、怖いか」
見ただけで、普通であれば判るものだが、あえて言葉に出して言うのは、キリトのからかいたい衝動が強かったんだろう。当然、強きなリーファはその言葉を聞いた瞬間。
「ち、ちがうわよっ!! な、なんで、このあたしが、こんなのくらいで怖くなるなんて……っ」
「ん? なら問題ないz「やだなのっっ!!!!!」っ……」
リーファは、ぶんぶんと腕を振って拒否をした。キリトはその
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