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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第136話 君の名を呼ぶ
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惑った後、僅かながら動揺をしていたが、直ぐに心を元に立て直した。
「ま、まぁ、良いか……。うん」
リーファは、顔をふるふるっと左右に振って気を入れなおした。よく判らないけど、……これは、レコンの時とは違い、悪い気はしなかった様だった。
村の入口付近。
キリトは、ドラゴの方を見た。……ドラゴは、この空を見上げていた。いや、空……ではない。……世界の中心、世界樹を見ている様だった。
(……オレも目指している場所だ。……アイツも、何かあるのか? ……いや、それよりも)
「パパ……」
「ああ。わかってるよ、ユイ。……はっきりさせる」
ユイに声をかけられ、改めて気合を入れ直したキリトは、ぐっと身体に力を入れて、集中した。どんな些細な言葉も、見逃さないように。
――……アスナを救うためにこの世界に来た。
でも、こんなモヤモヤを、心に抱えたまま……じゃ、何処かでボロがでてしまう。……出来るものも出来ないと思っていた自分もいるんだ。
「……はっきりさせるよ」
キリトは、ゆっくりと……歩を進めた。ドラゴの方へと向かって。
ドラゴは……、ただ空を眺めていた。……彼も、今からの事を、何処かで意識していたようだ。今日、これから……、大切な事を知るんだと。
「ドラゴ。……ちょっと良いか?」
「………ああ」
キリトの言葉に、ドラゴは、天を見上げたまま、返事をしていた。今、この瞬間で、キリトが来るのが判っていた。……そんな感じだった。
「ドラゴさん……」
「ん。……ああ、大丈夫だよ」
ユイは,キリトから離れ、ドラゴの傍にまで飛んで、その肩にちょこんと座った。そして、丁度 ドラゴの頬に手をあてがう。そんなユイを見て、軽く微笑むドラゴ。そうしている内に、キリトもドラゴのすぐ横に来ていた。
「……この世界に来て、お前たちがオレを視る目が他人とは何処か違うって事は判っていた。……このフェンリルと言う種族を抜きにしてもな」
ドラゴは、2人を見つつ、そして再びこの世界の空を仰いだ。
「……キリト、ユイ。……2人は、……お前たちは、オレを知ってる。……そう、なんだろう?」
「「っ……」」
空を仰いだまま、ドラゴはキリトに、ユイに……そう問いかけた。
――……この世界に来た時、出会った時もそうだ。その所々でキリトやユイが自分の事を意識している事は判っていた。
これまでの経緯……経験事から、他人とあまり関係を持たず、作らず……1人でいる事が多かったドラゴ。だからこそ、彼はキリトたちの事を、気付かないふりをしていた。何か言われたとしても、踏み込んだ話はしない、と決めていた。
だけど……、その決め事、……心に幾つ
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