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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第135話 魔の手
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神々と呼ぶに相応しい存在になっているんだよ」

 喉の奥をククッと鳴らしながら笑っているオベイロン。本当に神にでもなったかのように、人々を上から見下ろしているのだ。

「ゲームの中、って事なの……。なんで、こんな事を……?なんでこの世界にお姉ちゃんを閉じ込めないといけないのっ」

 怒気をはらましてそう言うレイナ。彼が言っている意味も判らないし、そしてしている理由も判らないのだ。

「ふふふ、それはねぇ……、レクトと言う器を早急に手に入れる必要があった。とだけ言っておこうかな?」
「な……」

 この時はオベイロンではなく、須郷の言葉として言っている様だった。そして、更に続ける。

「僕はねぇ、君たち2人が僕の事を快く思っていなかったことは知っていたよ。……いざ結婚となると、拒絶されてしまう可能性が高いこともね。意識がない状態が都合が良かったと言う事なのさ」
「………っ」
「そして、君も知っての通り、今現在アーガスのSAOサーバーはレクトが委託、僕が主任を勤めている部門が管理している。命を維持しているという状況。……だから、その対価を要求する為に、今の状況を作り出したんだよ。正直、SAOがクリアされてしまうとは思わなかったんだけどねぇ。……が、それは最高の結果だったんだよ。……300もの被検体を得る事が出来たんだからな」

 須郷のその言葉を聞いて、最後の言葉を聞いて……思わず口を押さえるレイナ。アスナ、姉の意識を奪う。昏睡状態での入籍は現状では不可能だ、だが その功績から、両親に要求すると言っているのだから。親の立場からすれば、娘の命を救ってくれている人も同然だから。
 姉を利用して、そして両親を利用して。

 そして、その後の話。

 300という数字だった。聞いた事のある数字……。それは、あの事件から、帰ってこなかった人達の数だ、と直ぐに思い浮かんだ。被検体という言葉も同時に……頭の中に入ってくる。

「そんな……、あの世界から帰ってこれない人達、みんなみんな、貴方の仕業、だって言うの!?」
「ひひひ、そう、その通りだよ。まぁ、必要だったからねぇ」

 わるびることもせず、さも当然のように言うこの男に対して、怒りを覚えない者などいないだろう。

「な、なんでそんなひどい事をっ!!? 貴方、人の命をなんだと思ってるのっ!! あの世界で、必死に生きて、ようやく解放されたのにっ! なんでよっ!」
「そう! そこが、今回のキモなのさ!」

 待っていました、と言わんばかりに須郷はつづけた。その言葉を聴いて、思わずレイナは黙った。……その後の説明を聞いて、身体の中からシビれる様な感覚、そして脳裏にかつての記憶が鮮明に浮かび上がってきた。

「見てごらん? 彼らを。……彼らは、いや、一般人達はこの
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