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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第132話 最強の剣と魔
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べてあまりにも脆い。人数の差もそうだった。まさに、兎を狩る獅子が如く全力で攻めようと構えたその瞬間。

 サラマンダーとシルフ、ケットシー達の間に漆黒の一陣の風が吹きすさぶ。いや、風と言える程可愛らしさは何処にもない。その勢いは、ドラゴの魔法の隕石の様に獰猛さもはらんでいるかの様だ。

 サラマンダーも、シルフも、ケットシーも等しく同じ場所を凝視していた。その場所には男がいたからだ。


「双方、剣を引け!!!」


「うわっ!!」
「っぅ!!」

 リーファとリタは、ダイブしながら思わず首をすくめた。まだ、かなりの距離が離れていると言うのに、まるで近距離で叫ばれたかの様な大声。それも室内で叫んだかの様に響き渡る。……ここはどこまでも続いている様に広い世界だと言うのに、一体どれだけの声量だろうか。

 ………が、そのおかげもあり、リタとリーファは、サクヤ達の所まで行く事が出来た。サラマンダー達は皆同じようにキリトに集中しているから。

「サクヤ!」
「ったく、面倒事に巻き込まれたわね」

 2人は、台地に着地すると同時に、シルフの集団の中心にいる彼女、……美しく美貌と言う形容詞が相応しい女性、領主サクヤの下へと向かった。

「リーファ!? それに、リタまで!? どうしてここに――……い、いや、そんな事より、これは一体どういう……」

 基本的に、サクヤは冷静沈着であり、どんな時でも優雅さを忘れていない様に振舞っていたが、流石に今回ばかりはそうはいかないようで、取り乱していた様だ。

「ふふん。あんたのその顔を見るために来たのよ」

 リタは嬉しそうにそう言っていた。いつもいつも、一杯食わされてしまうのがリタの方だから。

「……それは勿論冗談。簡単に、すぐには説明しきれないわ。あたしにも、リタにも。……ただ、1つ言えるのはあたし達の命運は、あの人達次第、って事だわ」
「……何がなにやら」
「……一緒に特等席で見ようじゃないの。バカ共がする大バカな事を」

 サクヤも、リタもリーファも、キリトの方を見つめていた。

 そして、サクヤ達と同様に状況の理解に苦しんでいるケットシー達も習うように見ていた。

 その中にいる女性、大きな猫耳を携えており、その肌は健康的、とも取れる小麦色で大胆に素肌を晒している。ここALOの世界では,サクヤ同様、種類こそ違えど 驚くべき程の美少女。

 領主《アリシャ・ルー》

 図らずしも、自分たちの命運を全て、彼らに預ける事になったのだった。


「指揮官に話がある!」

 そして、その直ぐ後にキリトが再び叫んだ。
 あまりにふてぶてしい声と態度に圧倒されたかのように、サラマンダーの槍隊の輪が割れ、その中から1人の大柄な戦士が現れた。炎の
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